総入れ歯とは?種類・費用・治療の流れを歯科医師が解説
最終更新日:2026年02月04日
医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
(篠崎町7丁目)
総入れ歯とは?基本情報を専門的にやさしく解説
総入れ歯の定義と目的(噛む・話す・見た目を支える)
総入れ歯(総義歯)は、上顎または下顎の歯をすべて失った場合に用いる、取り外し式の補綴装置です。歯を補うだけでなく、咀嚼・発音・口元の形態(顔貌)を回復し、日常生活の質(QOL)を維持することが主な目的です。
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咀嚼機能の回復:食物を咬断・粉砕しやすくなり、食事の選択肢や消化機能を支えます。
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発音の補助:歯列や口唇の支えが戻ることで、発音の明瞭性が改善します。
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顔貌の維持:歯の喪失に伴う口元の陥凹や頬のこけを抑え、輪郭を支えます。
どんな人が対象?総入れ歯が必要になる主な原因
総入れ歯が必要になる背景は、複数の要因が重なっていることが一般的です。
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加齢に伴う歯の喪失:齲蝕・歯周病の累積や咬合支持の喪失により、残存歯の保存が困難となるケースがあります。
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重度の虫歯・歯周病:放置や治療中断により抜歯が連鎖し、最終的に無歯顎へ移行することがあります。特に歯周病は、広範な歯の動揺・咬合崩壊につながりやすい要因です。
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事故・外傷による大量欠損:転倒や交通外傷などで多数歯を一度に失い、固定性補綴が困難な場合に選択されます。
総入れ歯の種類と特徴
保険適用のレジン床義歯(一般的な総義歯)
保険診療の総入れ歯は、義歯床に**レジン(歯科用樹脂)**を用いるタイプが中心です。費用負担を抑えやすく、修理や調整が比較的行いやすいのが特徴です。
メリット
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費用を抑えられる
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破損時の修理・調整がしやすい
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多くの歯科医院で対応可能
デメリット
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床に厚みが出やすく、異物感につながることがある
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熱伝導性が低く、飲食物の温度が伝わりにくい
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長期使用で摩耗・変形・破折が起こることがある
自費診療の金属床義歯(薄くて丈夫、違和感が少ない)
自費診療では、金属を義歯床に用いる金属床義歯を選択できます。床を薄く設計できるため、装着感が向上しやすく、耐久性にも優れます。
主な金属素材
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チタン:軽量で生体親和性が高く、金属アレルギーのリスクが比較的低い
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コバルトクロム:強度が高く、費用とのバランスが良い
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金合金(白金加金など):加工性・適合性に優れる一方で高価
メリット
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床を薄くでき、違和感が軽減しやすい
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熱が伝わりやすく、食事の温度を感じやすい
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変形・破折が起こりにくく、長期使用に向く
デメリット
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保険適用外で費用が高額になりやすい
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破損時に修理が難しい、または再製作となる場合がある
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下顎は解剖学的・機能的要因で安定が得にくく、設計・調整の難易度が高い
3DプリンターやBPS義歯などの製作技術
近年は、デジタル技術を活用した製作(CAD/CAM、3Dプリント)や、工程を規格化して精度を高める**BPS(精密義歯の製作システム)**なども選択肢になっています。
特徴
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設計・製作の再現性が高い
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症例によっては治療期間の短縮が期待できる
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個別設計により適合性向上を目指せる
注意点
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費用が高く、保険適用外が中心
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対応できる医院が限られることがある
あなたに合った素材・方式の考え方
総入れ歯は「何を優先するか」で適した選択が変わります。
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費用を抑えたい:保険のレジン床義歯
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装着感を良くしたい(薄さ・軽さ):金属床義歯
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適合や製作精度にこだわりたい:精密製作(BPS等)やデジタル製作
口腔内の状態(顎堤の吸収、粘膜の厚み、唾液量、舌や頬の動き、顎位など)で結果が大きく変わるため、検査と試適を通じて現実的なゴールを共有することが重要です。
総入れ歯の費用|保険と自費の違い
保険診療
保険の総入れ歯は費用負担を抑えやすい一方、材料・工程・設計に一定の制約があります。快適性や審美性に強い希望がある場合、限界が出ることもあります。
自費診療
自費は材料と工程の自由度が高く、薄さ・強度・適合性・見た目などの満足度向上を狙いやすい反面、費用は高額になります。提示されている**上顎コバルトクロム金属床(税別322,000円)**のように、医院ごとに料金体系や含まれる範囲が異なるため、見積りの内訳確認が大切です。
総入れ歯ができるまでの流れ(一般的なステップ)
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初診・検査:口腔内診査、画像検査(必要に応じてCT)、治療計画の説明
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概形印象 → 個人トレー作製 → 精密印象:適合性の要となる工程
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咬合採得(咬合床):咬合高径・顎位・水平的関係の確認
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試適:人工歯排列・審美・発音・口唇支持を評価
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完成・装着:装着直後の調整、使用方法の指導
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装着後調整・メンテナンス:疼痛点の調整、咬合調整、必要に応じてリライン等
総入れ歯のメリット・注意点
メリット
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咀嚼・会話・見た目の回復によるQOL改善
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外科処置を伴わず適応範囲が広い
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修理・調整を重ねながら使い続けられる
注意点
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装着初期は異物感や痛みが出やすく、調整が前提
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とくに下顎は維持・安定が得にくく、ズレやすい
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顎堤は時間とともに変化するため、定期的な調整やリラインが必要
下顎総義歯が不安定になりやすい理由(臨床的な要点)
下顎は上顎に比べて支持面積が小さく、舌・口唇・頬の筋圧の影響を受けやすいため、義歯が浮き上がりやすい傾向があります。顎堤吸収が進むと疼痛・維持不良が起こりやすく、精密印象・筋形成・咬合設計がより重要になります。
適合不良が強い場合は、リライン(裏装)や再製作、さらに条件が整えばインプラントオーバーデンチャーが検討対象になります。
後悔しないためのポイント(使いこなしと管理)
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違和感・痛み・外れやすさは「我慢」ではなく調整で改善を狙う
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食事は柔らかいものから開始し、左右均等に咀嚼する習慣をつける
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毎日清掃し、乾燥を避けて保管する(研磨剤入り歯磨剤は避ける)
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半年〜1年ごとのチェックで摩耗・適合・粘膜トラブルを早期発見する
基本情報
- 事業所名
- 医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
- ふりがな
- いりょうほうじんしゃだんすまいるかい ふかさわしかくりにっくしのざき
- 代表者名
- 深沢 一
- ふりがな
- ふかさわ はじめ
- 営業時間
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(月~金)9:00 〜 13:00 14:30 〜 19:30
(土)8:00 〜 13:00 14:00 〜 18:00
(日)8:00 〜 13:00 14:00 〜 17:30 - 定休日
- 第三金曜日の午前中は院内研修のため休診です。
- 電話番号
- 03-3676-1058
- Webサイト
- https://2525.biz/
- 所在地
- 〒133-0061
江戸川区篠崎町7丁目 27-23-ISIビル千葉銀行3F - アクセス
- 都営新宿線篠崎駅南口徒歩1分です。ローターリー前の千葉銀行が1階にあるビルの3階です。京成バス、都営バスなら都営新宿線篠崎駅南口バス停下車し、徒歩1分です。









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