ラッチオンと口腔発達―歯科医が解説:正しい授乳の重要性
最終更新日:2026年04月03日
医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
(篠崎町7丁目)
ラッチオンとは何か―口腔発達からみた授乳の基本
ラッチオンの定義と機能
ラッチオンとは、乳児が乳頭および乳輪を十分に口腔内へ取り込み、密着させる吸着動作を指す。単なる吸引ではなく、口唇・舌・口蓋が協調して陰圧を形成し、効率的に母乳を摂取するための生理的機構である。
適切なラッチオンでは、乳輪まで深く含み、口唇は外反し、授乳時の疼痛は生じにくい。一方、浅い吸着では母乳の移送効率が低下し、乳頭損傷や乳腺炎の原因となる。
吸着・吸啜・嚥下の協調運動
授乳は以下の3つの機能が連動して成立する。
- 吸着:乳房を口腔内に安定させる
- 吸啜:舌の蠕動運動と陰圧により乳汁を引き出す
- 嚥下:呼吸と協調しながら飲み込む
この一連の運動が円滑に行われることで、栄養摂取効率が向上し、口腔機能の発達も促進される。
ラッチオンと口腔発達
ラッチオンは単なる授乳技術ではなく、口腔機能の発達に直結する重要な要素である。
顎・筋機能の発達
吸啜により舌・頬・口唇・咀嚼筋がバランスよく働き、顎骨の正常な成長を促す。これは将来的な咬合や歯列に影響を与える。
舌機能の成熟
舌の前後運動(蠕動運動)は、嚥下機能および発音機能の基礎となる。
神経発達への影響
安定した授乳は自律神経系の安定にも寄与し、乳児の情緒発達にも関与する。
乳児口腔の解剖学的特徴
新生児の口腔は母乳摂取に特化した構造を有する。
- 吸啜窩:乳頭の位置を安定させる
- 傍歯槽堤:乳房を保持しやすくする
- ビシャ脂肪体:吸引圧を補助
これらの構造により陰圧形成が容易となり、効率的な哺乳が可能となる。
不適切なラッチオンの問題点
浅いラッチオンは以下の問題を引き起こす。
- 母乳摂取量の低下
- 体重増加不良
- 乳頭裂傷・疼痛
- 乳腺炎のリスク増加
また、口腔筋の発達不全につながり、将来的な歯列不正や嚥下機能異常の一因となる可能性がある。
歯科的視点からの重要性
ラッチオンは歯科領域においても重要であり、以下に影響を及ぼす。
- 顎骨の正常発育
- 歯列弓の形成
- 咀嚼機能の基礎
- 発音機能の確立
特に舌機能の未熟は、将来的に構音障害や口呼吸の原因となることがある。
臨床上のチェックポイント
ラッチオン不良が疑われる場合は以下を確認する。
- 乳頭形態(陥没・扁平)
- 舌小帯短縮症
- 上唇小帯異常
- 哺乳力の低下
必要に応じて助産師・小児科・小児歯科との連携が重要である。
まとめ
ラッチオンは母乳摂取の効率だけでなく、口腔機能・顎発育・言語発達にまで影響する重要な生理機能である。
適切なラッチオンの確立は、乳児の健全な発育と将来的な口腔健康の基盤形成に不可欠である。
基本情報
- 事業所名
- 医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
- ふりがな
- いりょうほうじんしゃだんすまいるかい ふかさわしかくりにっくしのざき
- 代表者名
- 深沢 一
- ふりがな
- ふかさわ はじめ
- 営業時間
-
(月~金)9:00 〜 13:00 14:30 〜 19:30
(土)8:00 〜 13:00 14:00 〜 18:00
(日)8:00 〜 13:00 14:00 〜 17:30 - 定休日
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