低位舌のすべて|歯並び・呼吸・発音に及ぼす影響とは
最終更新日:2026年05月02日
医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
(篠崎町7丁目)
低位舌とは|正常舌位との違いと臨床的意義
低位舌(ていいぜつ)とは、安静時における舌の位置が本来の上顎口蓋ではなく、下顎側へ偏位している状態を指します。
正常な舌位では、舌尖は上顎前歯直後の切歯乳頭付近(いわゆるスポット)に軽く接触し、舌背は口蓋に広く接しているのが特徴です。この状態により、鼻呼吸・適切な嚥下・歯列の安定が維持されます。
一方、低位舌では舌が口腔底に沈下し、舌尖が下顎前歯や歯槽部に接触することが多く、口唇閉鎖不全や口呼吸を伴いやすくなります。これにより、口腔機能および顎顔面発育にさまざまな影響を及ぼします。
低位舌に伴う機能障害と臨床症状
低位舌は単なる位置異常にとどまらず、以下のような口腔機能の低下を引き起こします。
- 構音障害:特に歯茎音(サ行・タ行・ラ行)において舌接触が不十分となり、不明瞭な発音を呈する
- 嚥下異常:舌の挙上が不十分なため、異常嚥下(舌突出癖)や咽頭への送り込み不全を生じる
- 口呼吸の助長:舌位低下により口腔容積が拡大し、口唇閉鎖が困難となる
- いびき・睡眠時無呼吸:舌根沈下により上気道が狭窄しやすくなる
さらに、長期的には歯列不正(上顎前突・開咬・下顎前突)や顎骨発育不全の要因となります。
低位舌の原因と病態形成
低位舌の発症には多因子が関与します。
1. 口呼吸習慣
慢性的な鼻閉(アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、アデノイド肥大など)により口呼吸が習慣化すると、舌の支持基盤が失われ、舌位が低下します。
2. 舌小帯短縮症(ankyloglossia)
舌小帯の短縮や緊張により舌の挙上運動が制限され、正常舌位の獲得が困難となります。
3. 顎顔面の発育不全
成長期における咀嚼不足や不良姿勢により上顎の発達が不十分となると、舌の収容スペースが減少し、相対的に低位舌を招きます。
4. 口腔周囲筋の機能低下
軟食傾向や加齢による筋力低下(オーラルフレイル)により、舌筋および口輪筋の支持力が低下します。
診断と評価
低位舌の評価は、視診および機能評価を組み合わせて行います。
- 安静時舌位の確認(スポット接触の有無)
- 舌挙上能力および可動域
- 舌圧測定
- 嚥下様式(正常嚥下か異常嚥下か)
- 発音評価
- 口呼吸の有無
加えて、歯列・咬合状態や顔貌の変化も重要な診断指標となります。
低位舌の治療戦略
低位舌の改善には、原因に応じた多角的アプローチが必要です。
1. MFT(口腔筋機能療法)
舌および口腔周囲筋の再教育を目的としたリハビリテーションであり、以下を中心に行います。
- 正常舌位(スポットポジション)の習得
- 正しい嚥下パターンの確立
- 鼻呼吸の促進
2. 筋機能トレーニング
「あいうべ体操」や「パタカラ訓練」により、舌筋・口輪筋・頬筋の協調運動を改善します。
3. 原因疾患への対応
- 鼻疾患 → 耳鼻科的治療
- 舌小帯短縮 → 舌小帯形成術
- 咬合異常 → 矯正歯科治療
矯正治療との関連性
低位舌を放置したまま矯正治療を行うと、歯列が整っても舌圧バランスが不安定なため後戻りのリスクが高まります。したがって、矯正治療においてはMFTの併用が重要であり、機能的改善と形態的改善の両立が求められます。
まとめ
低位舌は、歯列不正や口腔機能障害の背景因子として極めて重要な位置づけにあります。単なる習癖ではなく、「呼吸・嚥下・発音・顎顔面発育」に関わる機能異常として捉え、早期診断と包括的介入を行うことが、長期的な口腔健康の維持に不可欠です。
基本情報
- 事業所名
- 医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
- ふりがな
- いりょうほうじんしゃだんすまいるかい ふかさわしかくりにっくしのざき
- 代表者名
- 深沢 一
- ふりがな
- ふかさわ はじめ
- 営業時間
-
(月~金)9:00 〜 13:00 14:30 〜 19:30
(土)8:00 〜 13:00 14:00 〜 18:00
(日)8:00 〜 13:00 14:00 〜 17:30 - 定休日
- 第三金曜日の午前中は院内研修のため休診です。
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