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下歯槽神経麻痺とは?しびれの原因・症状・治療法を解説

最終更新日:2026年07月16日

医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
(篠崎町7丁目)

下歯槽神経麻痺とは?しびれの原因・症状・治療法を解説 ニュース画像1

下歯槽神経の解剖・機能と臨床的意義

下歯槽神経とは

下歯槽神経は、三叉神経第3枝である**下顎神経(V3)**から分岐する感覚神経で、下顎の歯や歯肉、下唇、オトガイ部(あご先)の知覚を担う重要な神経です。

 

神経は下顎孔から下顎骨内へ入り、下歯槽管内を前方へ走行します。走行中に歯髄や歯根膜、歯槽骨、歯肉へ枝を送り、痛覚・触覚・温度覚などの感覚情報を伝達します。

 

その後、オトガイ孔から骨外へ出てオトガイ神経となり、下唇やオトガイ部の皮膚・粘膜の知覚を支配します。また、切歯部では切歯神経として前歯部へ分布します。

 

周囲組織との位置関係

下歯槽神経は、舌神経と解剖学的に近接しているため、下顎智歯(親知らず)の抜歯などの口腔外科処置では、両神経への損傷リスクを十分考慮する必要があります。

 

一方、顔面神経は表情筋を支配する運動神経であり、下歯槽神経とは機能が異なります。術後にしびれや運動障害が生じた場合には、それぞれの神経障害を適切に鑑別することが重要です。

 

下歯槽神経障害でみられる症状

下歯槽神経が圧迫・損傷・牽引されると、以下のような知覚異常が生じることがあります。

  • 下唇やあご先のしびれ
  • 感覚の低下(知覚鈍麻)
  • 完全な感覚消失(知覚麻痺)
  • ピリピリ・ジンジンとした異常感覚
  • 感覚過敏や疼痛
  • 温度や触れた感覚が分かりにくくなる

 

特に下唇やオトガイ部の片側だけにしびれや違和感が生じる場合は、下歯槽神経障害が疑われます。

 

主な原因

下歯槽神経障害は、さまざまな歯科治療や外傷によって生じる可能性があります。

  • 下顎親知らず(下顎智歯)の抜歯
  • インプラント埋入手術
  • 下顎孔伝達麻酔
  • 顎骨骨折などの顎顔面外傷
  • 下顎骨嚢胞や腫瘍の手術
  • 根尖病変や炎症による神経への圧迫

特に親知らずの歯根やインプラント予定部位が下歯槽神経に近接している症例では、術前の画像診断によるリスク評価が極めて重要です。

 

 

診断方法

診断では、画像診断と神経学的評価を組み合わせて総合的に判断します。

画像診断

  • パノラマX線写真
  • 歯科用CT(CBCT)
  • 必要に応じてMRI

特に**歯科用CT(CBCT)**は、下歯槽神経と歯根・インプラント埋入予定部位との位置関係を三次元的に把握できるため、術前評価において重要な検査です。

神経学的検査

  • 触覚検査
  • 温度覚検査
  • 痛覚検査
  • 二点識別覚検査
  • ブラシ刺激などによる知覚評価

問診

  • 症状が出現した時期
  • 症状の変化
  • しびれや痛みの範囲
  • 治療内容との関連

 

治療方法

神経障害の程度や原因に応じて治療法を選択します。

保存的治療

軽度の神経障害では、自然回復を期待しながら保存的治療を行うことが一般的です。

  • ビタミンB12製剤(メコバラミン製剤など)
  • 副腎皮質ステロイド(急性期)
  • 神経障害性疼痛治療薬
  • 経過観察

リハビリテーション

感覚機能の改善を目的として、

  • 感覚再教育
  • 神経リハビリテーション

を行うことがあります。

外科的治療

神経の断裂や重度の圧迫が疑われる場合には、

  • 神経減圧術
  • 神経縫合術
  • 神経移植術

などの顕微鏡下手術(マイクロサージェリー)が検討されます。

一般的に、外科的治療は受傷後できるだけ早期に専門施設で評価を受けることが望ましく、数か月以内の介入が予後改善につながるとされています。

 

予後と回復

末梢神経は一定の再生能力を有しており、再生速度は約1mm/日が目安とされています。ただし、実際の回復には損傷の程度や年齢、治療開始時期などが大きく影響します。

  • 軽度の神経障害:数週間~数か月で自然回復することが多い
  • 中等度の神経障害:回復まで数か月以上を要する場合がある
  • 重度の神経障害:知覚異常やしびれが後遺症として残る可能性がある

早期診断と適切な治療開始が、良好な予後につながります。

 

臨床上の重要なポイント

 

下歯槽神経障害は、親知らずの抜歯やインプラント治療などで注意すべき合併症の一つです。発生頻度は高くありませんが、神経と歯根・インプラントとの位置関係によっては一定のリスクがあります。

 

安全な治療を行うためには、次の点が重要です。

  • 術前に歯科用CT(CBCT)で神経走行を正確に評価する
  • 神経損傷の可能性について十分なインフォームドコンセントを行う
  • リスクを最小限に抑えた治療計画を立案する
  • 術後にしびれや感覚異常が認められた場合は、速やかに診察・経過観察を行い、必要に応じて専門医へ紹介する

 

下歯槽神経損傷は、適切な手技を行っていても一定の頻度で生じ得る合併症です。そのため、術前の十分な説明と術後の迅速な対応が、安全で質の高い歯科医療を提供するうえで重要となります。

基本情報

事業所名
医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
ふりがな
いりょうほうじんしゃだんすまいるかい ふかさわしかくりにっくしのざき
代表者名
深沢 一
ふりがな
ふかさわ はじめ
営業時間
(月~金)9:00 〜 13:00 14:30 〜 19:30
(土)8:00 〜 13:00 14:00 〜 18:00
(日)8:00 〜 13:00 14:00 〜 17:30
定休日
第三金曜日の午前中は院内研修のため休診です。
電話番号
03-3676-1058
Webサイト
所在地
〒133-0061
江戸川区篠崎町7丁目 27-23-ISIビル千葉銀行3F
アクセス
都営新宿線篠崎駅南口徒歩1分です。ローターリー前の千葉銀行が1階にあるビルの3階です。京成バス、都営バスなら都営新宿線篠崎駅南口バス停下車し、徒歩1分です。

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