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ミュータンス菌とは?虫歯になる仕組み・感染経路・予防法

最終更新日:2026年09月13日

医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
(篠崎町7丁目)

ミュータンス菌とは?虫歯になる仕組み・感染経路・予防法 ニュース画像1

ミュータンス菌とは?虫歯になる仕組み・感染経路・予防法を解説

「ミュータンス菌は虫歯菌って本当?」
「赤ちゃんにキスをすると虫歯菌がうつる?」
「ミュータンス菌は除菌できる?」

このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

ミュータンス菌(Streptococcus mutans)は、虫歯の発生に深く関わる代表的な細菌です。

 

ただし、ミュータンス菌が口の中にいるだけで虫歯になるわけではありません。

虫歯には、細菌だけでなく、糖分の摂り方、歯磨き、唾液、フッ素の使用など、さまざまな要因が関係しています。

 

この記事では、ミュータンス菌が虫歯を作る仕組みや感染経路、予防法についてわかりやすく解説します。

 

ミュータンス菌とは?

私たちの口の中には数多くの細菌が存在し、互いにバランスを取りながら生活しています。

その中でもミュータンス菌は、糖から酸を作り、歯を溶かすことで虫歯の発生に関与する細菌です。

 

特に砂糖(ショ糖)を利用して「不溶性グルカン」という粘着性の高い物質を作り、歯の表面に付着します。

そこへほかの細菌も集まり、歯垢(プラーク)やバイオフィルムが形成されます。

ミュータンス菌が虫歯を起こしやすい理由

ミュータンス菌には、主に次の特徴があります。

  • 糖から酸を作る

  • 歯の表面に付着しやすい

  • 酸性の環境でも活動しやすい

ミュータンス菌が作る酸によって歯の表面からカルシウムやリンが溶け出すことを、**脱灰(だっかい)**といいます。

 

一方、唾液には酸を中和し、溶け出したミネラルを歯に戻す再石灰化という働きがあります。

 

通常は脱灰と再石灰化を繰り返しながら歯の健康が保たれていますが、脱灰が長時間続くと修復が追いつかず、やがて虫歯になります。

 

虫歯はミュータンス菌だけが原因ではありません

「虫歯菌=ミュータンス菌」と思われがちですが、虫歯は一種類の細菌だけで起こる病気ではありません。

 

進行した虫歯ではラクトバチラス属などが関与し、歯ぐきが下がって歯根が露出した部分にできる根面う蝕では、アクチノマイセス属など複数の細菌が関与します。

 

また、虫歯のなりやすさには、

  • 歯磨きの状態

  • 間食や甘い飲み物の頻度

  • 唾液の量や性質

  • 歯並びや歯の形

  • フッ素の使用

  • 定期的な歯科受診

なども影響します。

 

そのため、ミュータンス菌がいても必ず虫歯になるわけではありません。

虫歯予防では「菌をゼロにする」ことより、虫歯になりにくい口腔環境を維持することが重要です。

 

ミュータンス菌はどこから感染する?

生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、通常ミュータンス菌は存在しません。

成長する過程で、周囲の人の唾液などを介して口腔内に入り、歯が生えると定着しやすくなります。

 

以前は「母子感染」という表現がよく使われていましたが、感染源は母親だけとは限りません。

父親や祖父母、兄弟姉妹など、日常的に接する家族から菌が移る可能性があります。

キスやスプーンの共有で虫歯になる?

唾液を介してミュータンス菌が移る可能性はあります。

しかし、一度キスをしたり、スプーンを共有したりしただけで虫歯になるわけではありません。

 

菌が定着するかどうかには、接触の頻度や家族の口腔環境、お子さんの食生活や歯磨きなど、さまざまな条件が関係します。

 

そのため、スキンシップを過度に避ける必要はありません。

重要なのは、お子さんとの接触を避けることではなく、家族全員が虫歯や歯周病を予防し、口の中を健康に保つことです。

 

ミュータンス菌が虫歯を作る仕組み

虫歯は、次のような流れで進行します。

1.糖を利用して細菌が活動する

食事やおやつに含まれる糖質を利用して、ミュータンス菌などの細菌が酸を作ります。

特に、ジュース、スポーツドリンク、キャンディー、菓子パンなどを頻繁に摂ると、歯が酸にさらされる時間が増えます。

2.酸によって歯が脱灰する

口腔内が酸性に傾くと、歯の表面からカルシウムやリンが溶け出します。

初期段階では穴が開いておらず、歯の表面が白く濁った「ホワイトスポット」として見えることがあります。

 

この段階で適切な予防処置を行えば、削らずに経過をみられる場合があります。

3.唾液によって再石灰化する

唾液には、酸を中和し、カルシウムやリンを補って歯を修復する働きがあります。

しかし、間食や甘い飲み物を摂る回数が多いと、口の中が何度も酸性になり、再石灰化する時間が不足します。

 

その結果、脱灰が再石灰化を上回る状態が続くと虫歯へ進行します。

 

甘いものは「量」より「回数」に注意

虫歯予防では、糖分をどれだけ摂るかだけでなく、何回摂るかが重要です。

 

例えば、

  • 飴を長時間なめる

  • ジュースを少しずつ飲み続ける

  • お菓子をダラダラ食べる

といった習慣では、そのたびに口腔内が酸性に傾きます。

おやつは時間を決め、食べない時間をしっかり作ることが大切です。

 

ミュータンス菌は除菌できる?

現在、口腔内のミュータンス菌を完全にゼロにする方法は確立されていません。

ミュータンス菌は歯の表面にバイオフィルムを形成して生息しているため、洗口液などだけですべて取り除くことは困難です。

 

また、一時的に菌を減らしても、口腔環境や生活習慣によって再び増える可能性があります。

そのため、虫歯予防の基本は「除菌」ではなくコントロールです。

 

キシリトールだけで虫歯は防げる?

キシリトールは、虫歯予防を補助する甘味料として利用されています。

ミュータンス菌がキシリトールから酸を作ることはできず、ガムを噛むことで唾液の分泌を促す効果も期待できます。

 

ただし、キシリトールだけで虫歯を予防できるわけではありません。

歯磨きやフッ素など、基本的な虫歯予防と組み合わせて活用しましょう。

 

うがい薬だけでは虫歯を防げません

洗口液には細菌の増殖を抑える成分を含むものがありますが、歯に付着したバイオフィルムをうがいだけで取り除くことはできません。

 

虫歯予防の基本は、歯ブラシやデンタルフロスによる機械的な清掃です。

洗口液は歯磨きの代わりではなく、補助的なケアとして使用しましょう。

また、虫歯予防を目的として抗菌薬(抗生物質)を服用することも一般的には行いません。

 

ミュータンス菌を増やさない5つの虫歯予防

1.毎日の歯磨きとフロス

ミュータンス菌などの細菌は歯垢やバイオフィルムの中で増殖します。

特に就寝中は唾液の分泌量が減るため、寝る前の歯磨きは丁寧に行うことが大切です。

 

歯ブラシだけでは歯と歯の間まで十分に清掃できないため、デンタルフロスや歯間ブラシも活用しましょう。

2.フッ素を活用する

フッ素には、

  • 再石灰化を促す

  • 歯を酸に強くする

  • 細菌による酸の産生を抑える

といった虫歯予防作用があります。

 

毎日の歯磨きには、年齢に適した濃度のフッ素配合歯磨き剤を使用しましょう。

虫歯リスクが高い場合には、歯科医院でのフッ素塗布も有効です。

3.ダラダラ食べを避ける

食事や間食の回数が増えるほど、歯が酸にさらされる時間も増えます。

特に、砂糖を含む飲み物を少しずつ長時間飲む習慣には注意しましょう。

4.唾液を味方につける

唾液には、酸を中和し、歯の再石灰化を助け、食べかすや細菌を洗い流す働きがあります。

 

よく噛んで食べ、水分を適切に摂ることも大切です。

口の乾燥が続く場合は、薬剤や全身疾患などが関係していることもあるため、歯科医院で相談しましょう。

5.定期的に歯科医院でメインテナンスを受ける

毎日歯を磨いていても、自分では清掃しにくい部分にはバイオフィルムが残ります。

 

歯科医院では、

  • 歯や歯ぐきのチェック

  • 専門的なクリーニング

  • バイオフィルムの除去

  • フッ素塗布

  • ブラッシング指導

  • 必要に応じた虫歯リスク評価

などを行います。

 

定期的なメインテナンスは、虫歯の早期発見だけでなく、虫歯になりにくい状態を維持するためにも重要です。

 

赤ちゃんを虫歯から守るために

お子さんの虫歯予防では、お子さんだけでなく家族のお口の健康管理も重要です。

 

妊娠中は、つわりやホルモンバランスの変化などによって歯磨きが難しくなったり、歯肉炎が起こりやすくなったりします。

 

妊娠中から必要な歯科検診や治療を受け、口腔環境を整えておきましょう。

乳歯が生えたら歯磨きを始める

最初の乳歯が生え始めたら、歯磨きを生活習慣として少しずつ取り入れます。

成長に合わせて、

  • 保護者による仕上げ磨き

  • 年齢に適したフッ素配合歯磨き剤

  • 時間を決めた間食

  • 定期的な歯科受診

を続けましょう。

 

必要に応じて、歯科医院ではフッ素塗布やシーラントなどの予防処置を行います。

 

ミュータンス菌についてよくある質問

Q.ミュータンス菌がいても虫歯にならない人がいるのはなぜ?

虫歯は細菌だけで決まる病気ではないからです。

歯磨き、フッ素、唾液、食生活、歯並びなど多くの条件が関係します。ミュータンス菌が存在していても、口腔環境が良好であれば虫歯のリスクを抑えることができます。

Q.一度感染したミュータンス菌は完全に除去できますか?

現在のところ、完全に除去する方法は確立されていません。

大切なのは菌をゼロにすることではなく、歯磨きやフッ素、食生活、定期的なメインテナンスによって、虫歯が発生しにくい環境を維持することです。

Q.赤ちゃんにキスをしない方がよいですか?

必要以上に避ける必要はありません。

唾液を介して菌が移る可能性はありますが、菌が移っただけで虫歯になるわけではありません。

 

スキンシップを過度に制限するよりも、ご家族全員がお口を健康に保ち、お子さんの歯磨きやフッ素、食生活を管理することが重要です。

Q.甘いものを食べなければ虫歯になりませんか?

甘いものを控えるだけでは十分ではありません。

虫歯予防では糖質の種類や量だけでなく、摂取する頻度が重要です。ジュースやお菓子を長時間ダラダラ摂る習慣を避けましょう。

Q.虫歯になりやすいか調べられますか?

歯科医院では、口腔内の状態や過去の虫歯経験、唾液の状態、食生活などから虫歯リスクを評価します。

 

必要に応じて唾液検査などを行い、一人ひとりのリスクに合わせた予防方法を検討することもできます。

 

まとめ|ミュータンス菌は「除菌」より「コントロール」が大切

ミュータンス菌は虫歯に深く関わる細菌ですが、菌が存在するだけで虫歯になるわけではありません。

 

虫歯は、細菌、糖質、食べる頻度、唾液、歯磨き、フッ素など複数の要因が重なって発生します。

 

そのため、ミュータンス菌を完全になくそうとするのではなく、

  • 毎日の歯磨きとフロス

  • フッ素の活用

  • ダラダラ食べを避ける

  • 唾液が働きやすい環境を保つ

  • 定期的な歯科メインテナンス

を組み合わせることが大切です。

 

虫歯を繰り返している方や、お子さんの虫歯が心配な方は、歯科医院で現在の虫歯リスクを確認し、自分に合った予防方法を取り入れていきましょう。

基本情報

事業所名
医療法人社団スマイル会 ふかさわ歯科クリニック篠崎
ふりがな
いりょうほうじんしゃだんすまいるかい ふかさわしかくりにっくしのざき
代表者名
深沢 一
ふりがな
ふかさわ はじめ
営業時間
(月~金)9:00 〜 13:00 14:30 〜 19:30
(土)8:00 〜 13:00 14:00 〜 18:00
(日)8:00 〜 13:00 14:00 〜 17:30
定休日
第三金曜日の午前中は院内研修のため休診です。
電話番号
03-3676-1058
Webサイト
所在地
〒133-0061
江戸川区篠崎町7丁目 27-23-ISIビル千葉銀行3F
アクセス
都営新宿線篠崎駅南口徒歩1分です。ローターリー前の千葉銀行が1階にあるビルの3階です。京成バス、都営バスなら都営新宿線篠崎駅南口バス停下車し、徒歩1分です。

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