母の日

「母と見た　サクラ並木を　もう一度　叶わぬ願い　観音寺川」


母の日に、母がいたことを振り返ってみる。


あちこち出かけた車中での様子、大好きなラーメンを食べる時。

お腹いっぱいと言いながら、

甘いものには目がなくペロッと食べてしまう・・・

美味しそうに、お皿までなめる勢い・・・

実際なめる、もったいないからだ。

よそではしないでね・・・と娘たち、笑っていた母。



産業ナビに参加して、すでに4年の歳月が過ぎた。


ワールドカップ南アフリカ大会から4年、

今年6月にワールドカップブラジル大会が開催される。

あす代表選手が発表となる、待ち遠しい。



俳句、短歌を嗜んでいる方々からみたら、なんと稚拙な・・・

と思われるでしょうが。

おかしな、字数を数えただけの一句、生まれては・・・過去へ


「たった今　その瞬間が　過去になる　取り戻せない　時は早足」


まさにこんな心境で過ごす毎日だ。



両親のもとで過ごした26年間、親元を離れ家族ができる。

両親と子供たちと過ごした20年あまり、そして父を見送り、

母と過ごした19年。

思い出はたくさ～～～んある、そんな時、想いを17文字、31文字

にのせてみる。



そして母の日に、母を詠んだものを過去から集めてみた。

（280）「母達の　娘を飾った　紅絹の布　愛しく思う　手触りと共に」

（270）「墓参り　ついでに観光　するも良し　父母の思惑　ありがたきかな」

(265)「満開の　桜見上げた　その先に　満足そうな　父がいるかも」

(245)「主居ぬを　物語る部屋　広々と　思い出写真が　いた証となり」

(244)「寝返って　母の記憶が　よみがえる　夜のしじまの　落つる涙音」

(243)「三姉妹　止まらぬおしゃべり　国ことば　深夜も昼も　休むことなく」

(242)「母がいた　母の昔を　知る人が　皐月そら下　元気でいませ」

(236)「新年の　寿ぎ交わす　かおと顔　どこか似ている　祖父母、父、母」

(235)「父と母　揃って額に　縁どられ　笑顔昔の　あのころのまま」

(221)「手を振って　見送るがごとく　風にゆれ　桜の枝が　ざわざわざわと」

(204)「平凡な　日々が重なり　幸せと　失くして強く　しみじみ思う」

（188「母と娘の　鎌倉歩き　今はもう　叶わず紫陽花　想い出の色」

(176)「ケイタイの　待ち受け画面に　納まった　母の笑顔は　あの日のままに」

（156）「母に似た　信号待ちの　老女あり　追い越して顔　確かめ見たい」

（149）「紅葉は　見頃を過ぎた　平林寺　通って4年　母とが最初」

（148）「赤い葉を　見上げる母の　両脇に　支える娘の　手のぬくもりよ」

（147）「はいポーズ　カメラの前で　かっこ付け　曲がる背伸ばす　82の母」

（116）「存在は　大きかったと　今気付く　小さな小さな　母だったのに」

（107）「彼岸への　道々何を　考える　気にせず迎えの　父に会いませ」

（106）「祭壇の　フルーツタルト　大きめで　お味はいかが　ねぇおかあさん」

（95）「窓越しに　おぼろ月と　目が合った　口ずさんだら　母の面影」

（92）「プレゼント　宛先はどこ？　おかあさん」

(91) 「藤の花　かき分けかき分け　母探す」

(90)「風に揺れ　藤の花房　母の色」

(89)「母の日に　贈るあてなし　空仰ぐ」

(88)「散り際を　見せずに可愛い　花は逝き」

(87)「旅立った　母は風なり　自由人　故郷だって　思いのままに」

（62）「父母の　今の住まいは　鎌倉で　　小雨降る中　兄弟集まる」

（61）「久しぶり　兄弟そろって　墓参り　母の13回忌　話は尽きぬ」

（60）「小雨降る　鎌倉に揃う　兄弟の　尽きぬ母の　思い出話」

（51）「できたこと　ひとつひとつが　できないと　母のため息　冷えて固まる」

（46）「聞こえない　無言の中に　耳澄ます　　　切れた音確かめ　我も受話器く」

（45）「電話口　明るい母の　声を聞く」

(43)「足裏の　平らなところは　少しだけ　赤い靴製　母の足なり」

(42)「始めての　絵手紙書いて　母のもと」

（41）「何気ない　会話を交わす　目の高さ　いつしか母の　ものと同じに」

(27) 「母が子に　子が母になる　そんな絵を　微笑ましく見る　わたし母の子」

（11）　「輪の中の　小さき姿　母なれど　心の中に　とても大きく」

（5）　「リウマチの　曲がった指で　支え持つ　スープに溶けた　野菜の命」



今日の店頭のボードの一句

「母と見た　サクラ並木を　もう一度　叶わぬ願い　観音寺川」


磐越自動車道、磐梯高原猪苗代ＩＣから10分くらいの所に流れる観音寺川。


河の流れに沿って桜並木がある、自然で素朴でいいんです。

母と見た時、風に運ばれる花びらが舞って素敵だった事。

橋の手すりにつかまってしばらくながめていた・・・

あの日だまりを思い出している。