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こんや鍼灸治療室

寝ながらテレビは頚椎症への近道2020年03月21日

70歳代の無職女性。半年ほど前から右手が痺れたような感じがしていましたが放置していたところ最近になって箸を使うのもあやしくなり、既往症、持病がいろいろあり訪問診療を受けている担当医師から相談、依頼されました。


女性によくある加齢症状ではありますが、円背気味になってきていました。これは頚椎症が発症しやすい原因の一つです。坐位で少し首を右に傾けて頭頂部を手のひらで押し、少し頚椎に圧をかけると(ジャクソンテスト)痛みや痺れの増強はありませんが「あぁ、嫌な感じ」と言います。


独居で日常室内での歩行は可能ですが一日のほとんどを居宅内で過ごす為、ベッドでテレビというのが主な居場所であり過ごし方になってしまいます。


高齢女性を治療していて驚くのは寝ながらテレビを見る習慣が多いということです。独居が増えたことや東京の住宅事情などありますが、要はベッドとテレビが近いのです。また昔はリモコンもありませんでしたし、同居する家族もいたでしょうからベッドに横になってテレビを見るということはなかなかできませんでした。


テレビをつけたままタイマーをセットしそのままBGMのようにしつつ眠るというツワモノもいました。「2時間ドラマだといつも犯人がわかる前に寝ちゃうのよ、あっはっは」というのが彼女らの鉄板ネタでした。この世代は現在の10~30歳代のスマホに相当するものがテレビなのです。


この患者さんの場合、更に良くないのはベッドの足元の方にテレビが置かれている為、テレビを見る時さらに首を曲げる格好になってしまうことでした。


加齢による胸椎の変化(後弯)それを補う為の頚椎の変化(前弯)もありますが、この寝ながら足元近くにあるテレビを見る姿勢が更に頚椎に負担をかけていることで症状が出現していると思われました。


頚椎症は以前にも【頚椎症の低侵襲手術の進歩】(2016年6月10日UP)で書きましたが力学的な機序としては腰椎症と同様であり、よくある症状です。仕事の姿勢が原因になるものでは電気工事士や美容師など首を傾けたり、見上げる動作を習慣的にするような人で経験しています。


【頚椎症の・・・】のようにデスクワークの人でも頚椎の形状、肩凝りの有無、長時間の同じ姿勢などでも誘発されます。花火大会に行った次の日に発症した人もいましたが、こういった場合は原因が非日常であり日が浅いので治りも早いと言えます。


この患者さんにはテレビを見る時には必ず座って見ること、それが辛かったら音だけ聞いて見ないようにするかテレビを消して横になることを指示しました。長い間の生活習慣なので変えられるかどうかはわかりませんが、今のところは鍼灸治療と生活指導の二本柱で少しずつ改善しているようです。
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