『一に平和を守らんがためである』
最終更新日:2022年05月22日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
ロシアが軍事侵攻して三か月が経過し長期化しています。
プーチンもクリミア半島や南オセチア(ジョージア)の時のように簡単に攻略できると思っていたのでしょう。
こうなっては引くに引けません。まさか自分の妄想から1万5千人以上(英国国防省予測)の自国の若い命を失うとは思っていなかったでしょう。
独裁者に奪われたウクライナ国民の多くの命や戦争犯罪行為、破壊された住居、インフラ、どうやって責任を取るのでしょうか、否、とれっこありません。
しかし、これが戦争というものの終着点なのだと思います。
プロパガンダを信じその挙句に多くの命を失い多大な損害を伴うのです。
今から81年前、わが日本でも同様に軍部と新聞のプロパガンダで「もうやるしかない」という雰囲気に押され開戦してしまいます。
その過ちに対し教訓となる軍人などの言葉(というか名言)を取りあげた本が半藤一利の遺作として出ています。
弱っていく身体で見舞いに来た孫娘(この本の編集者)のために自ら企画したことが編集後記につづられています。
著者が書いた『昭和史』をごくごくエッセンスを凝縮した感じで読み易くなっています。
昭和16年11月5日の御前会議で、11月末日までのワシントンでの日米交渉が妥結しなければ戦争をするということを決定していました。
11月13日の岩国での会議で山本五十六大将は言います。
「開戦は12月8日の予定だがもし日米交渉が成立したならば前日の午前1時までに出動全部隊に即時引き上げを命ずる」
「命令を受領したときには、たとえば攻撃隊の発進後であっても直ちに収容し、反転、帰投してもらいたい。何があっても、である」
それに対し南雲忠一中将が「それは無理です。敵を目前に帰ることなどできません。士気にも影響します。実際問題として実行不可能です」と発言し、それに二、三の指揮官が同調します。
すると山本はかつてない激しい口調で言います。
「百年兵を養うは何のためだと思っているのか!一(いつ)に国家の平和を守らんがためである。」
「もしこの命令を受けて帰ってこられないと思う指揮官があるなら、ただいまより出動を禁止する。即刻辞表を出せ!」
山本は最後の最後までこの戦争に強い信念で反対していたのです。
今の日本でも自衛隊は文字通り自衛のための兵力なのであると。
自衛隊もこちらから他国へ攻めていくというようなことがあってはいけません、一に国の平和を守らんがためなのです、と半藤は書いています。
それまでの戦争をずっと勝ち続け無敗の強気と「大日本帝国は神国なり」(だから正しい、負けない)そして都合のいいように主観的に状況を判断するという過ちを犯してしまいました。
その結果失ったのが320万人(うち民間人70万人)の尊い命でした。
先日復帰50周年を迎えた沖縄ですが、司令官大田実少将が自決する1週間前に発した海軍次官あての電文にも心が揺さぶられます。
最後の一行、「沖縄県民斯(か)く戦へり。県民に対し後世特別のご高配を賜らんことを」
自分の死は脇に置いてのこの電文です。
五月晴れの日曜日に平和であることの有難さをしみじみと感じるのです。
参照: 『戦争というもの』 半藤一利著 PHP
プーチンもクリミア半島や南オセチア(ジョージア)の時のように簡単に攻略できると思っていたのでしょう。
こうなっては引くに引けません。まさか自分の妄想から1万5千人以上(英国国防省予測)の自国の若い命を失うとは思っていなかったでしょう。
独裁者に奪われたウクライナ国民の多くの命や戦争犯罪行為、破壊された住居、インフラ、どうやって責任を取るのでしょうか、否、とれっこありません。
しかし、これが戦争というものの終着点なのだと思います。
プロパガンダを信じその挙句に多くの命を失い多大な損害を伴うのです。
今から81年前、わが日本でも同様に軍部と新聞のプロパガンダで「もうやるしかない」という雰囲気に押され開戦してしまいます。
その過ちに対し教訓となる軍人などの言葉(というか名言)を取りあげた本が半藤一利の遺作として出ています。
弱っていく身体で見舞いに来た孫娘(この本の編集者)のために自ら企画したことが編集後記につづられています。
著者が書いた『昭和史』をごくごくエッセンスを凝縮した感じで読み易くなっています。
昭和16年11月5日の御前会議で、11月末日までのワシントンでの日米交渉が妥結しなければ戦争をするということを決定していました。
11月13日の岩国での会議で山本五十六大将は言います。
「開戦は12月8日の予定だがもし日米交渉が成立したならば前日の午前1時までに出動全部隊に即時引き上げを命ずる」
「命令を受領したときには、たとえば攻撃隊の発進後であっても直ちに収容し、反転、帰投してもらいたい。何があっても、である」
それに対し南雲忠一中将が「それは無理です。敵を目前に帰ることなどできません。士気にも影響します。実際問題として実行不可能です」と発言し、それに二、三の指揮官が同調します。
すると山本はかつてない激しい口調で言います。
「百年兵を養うは何のためだと思っているのか!一(いつ)に国家の平和を守らんがためである。」
「もしこの命令を受けて帰ってこられないと思う指揮官があるなら、ただいまより出動を禁止する。即刻辞表を出せ!」
山本は最後の最後までこの戦争に強い信念で反対していたのです。
今の日本でも自衛隊は文字通り自衛のための兵力なのであると。
自衛隊もこちらから他国へ攻めていくというようなことがあってはいけません、一に国の平和を守らんがためなのです、と半藤は書いています。
それまでの戦争をずっと勝ち続け無敗の強気と「大日本帝国は神国なり」(だから正しい、負けない)そして都合のいいように主観的に状況を判断するという過ちを犯してしまいました。
その結果失ったのが320万人(うち民間人70万人)の尊い命でした。
先日復帰50周年を迎えた沖縄ですが、司令官大田実少将が自決する1週間前に発した海軍次官あての電文にも心が揺さぶられます。
最後の一行、「沖縄県民斯(か)く戦へり。県民に対し後世特別のご高配を賜らんことを」
自分の死は脇に置いてのこの電文です。
五月晴れの日曜日に平和であることの有難さをしみじみと感じるのです。
参照: 『戦争というもの』 半藤一利著 PHP
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
- ふりがな
- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
- 営業時間
-
月、火、水、金、土曜日 9:00~18:00
日曜日 午前のみ
祝祭日 午後のみ(12:00~18:00)
予約は1時間前までにお願いいたします - 定休日
-
木曜日
- 電話番号
- 03-3636-0050
- Webサイト
- https://s-thoughts.com/
- 問い合わせ
- 所在地
- 〒132-0035
江戸川区平井1丁目4−19 - アクセス
-
平井駅から京葉道路方向へ徒歩11分
小松川三丁目バス停からは徒歩3分(京葉道路から平井駅方向にバス通り右側を約150m) 歩行者専用横断歩道(信号)そば
☆日曜午後は船堀駅から徒歩5分(予約時にお問い合わせください)
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