認知症と鍼灸治療
最終更新日:2023年01月11日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
認知症の高齢者は3年後の2025年には730万人に達し、軽度を含めると65歳以上の5人に1人になるという推定もあります。
私も訪問治療ではもちろんですが、来院する患者さんでも軽度認知障害(MCI)であろうと推定される患者さんは何人かいらっしゃいます。
これははっきりした線引きがあるわけではありませんが日頃接していると微妙に判るものです。
でもMCI~軽度認知症であれば治療の予約をして日時を間違えず来院することは可能です(すっぽかされることも多々ありますが)。
本人は肩の痛みや冷えで来院していて、MCIなど意識していませんが頭部にも鍼をして低周波を流します。
昨年11月エーザイとバイオジェンが開発した認知症治療薬レカネマブの効果が学会で発表され、今月米国FDA(食品医薬品局)で承認されました。
現在使われている認知症の薬は、残った神経を活用するという薬で根本的な治療の薬はありませんでした。
しかしレカネマブは認知症の原因となるたんぱく(アミロイドβ)を脳から排除する機能が確認されています。
1800人参加の治験で一年半で悪化を27%抑制するという結果です。
どうです、微妙でしょう?症状が改善するのではありません。認知機能悪化の下り坂が18カ月で3割近く緩やかになったと。
これで年間約350万円。
21年にも米国でアデュカヌマブという同様の薬が承認されましたが日本では承認が見送られています。
今回の米国の「迅速承認制度」もいわば仮免許のような位置づけなのです。
しかも、早期の患者に限られ、PET(陽電子放射断層撮影)装置も必要です。
早期とは脳神経が死滅していたり、萎縮していてはだめということです。
薬の性質上、脳浮腫、脳出血のリスクも指摘されています。
ということで日本での実用化はまだまだ先の話でしょう。
薬物治療以外でも有効な治療はないかということで理学療法的手法も模索されています。
昨年、厚労省に先駆的医療機器に指定された超音波治療で(LIPUS)というものがあります。
低出力パルス超音波で微小な血管の障害を改善するという仮説なのですが、何しろ薬でもなく非侵襲的治療法なので副作用がないという利点があります。
これも72週で悪化の下り坂がゆっくりとなったというデータがあるのですが統計的な有意差がでていないということ、大規模データもまだということで次の段階の治験結果が待たれるところです。
しかし、前述したとおり鍼灸治療では同様のアプローチがかなり昔から行われています。
慢性頭痛や脳疾患の後遺症、パーキンソン症状の改善を期待して頭皮に刺鍼して低周波(1~20Hz)を流すという治療法です。
当院では上記の患者さんの多くに頭部パルス治療(もしくは頭部刺鍼のみ)を使いますが、自律神経症状やうつ症状を訴える患者さんにも効果があります。
認知症は症状が出現する20年位前から脳自体は変化が始まっているとされています。
定期的な鍼灸治療で下り坂の角度を少しでも緩めることができればと考えています。
私も訪問治療ではもちろんですが、来院する患者さんでも軽度認知障害(MCI)であろうと推定される患者さんは何人かいらっしゃいます。
これははっきりした線引きがあるわけではありませんが日頃接していると微妙に判るものです。
でもMCI~軽度認知症であれば治療の予約をして日時を間違えず来院することは可能です(すっぽかされることも多々ありますが)。
本人は肩の痛みや冷えで来院していて、MCIなど意識していませんが頭部にも鍼をして低周波を流します。
昨年11月エーザイとバイオジェンが開発した認知症治療薬レカネマブの効果が学会で発表され、今月米国FDA(食品医薬品局)で承認されました。
現在使われている認知症の薬は、残った神経を活用するという薬で根本的な治療の薬はありませんでした。
しかしレカネマブは認知症の原因となるたんぱく(アミロイドβ)を脳から排除する機能が確認されています。
1800人参加の治験で一年半で悪化を27%抑制するという結果です。
どうです、微妙でしょう?症状が改善するのではありません。認知機能悪化の下り坂が18カ月で3割近く緩やかになったと。
これで年間約350万円。
21年にも米国でアデュカヌマブという同様の薬が承認されましたが日本では承認が見送られています。
今回の米国の「迅速承認制度」もいわば仮免許のような位置づけなのです。
しかも、早期の患者に限られ、PET(陽電子放射断層撮影)装置も必要です。
早期とは脳神経が死滅していたり、萎縮していてはだめということです。
薬の性質上、脳浮腫、脳出血のリスクも指摘されています。
ということで日本での実用化はまだまだ先の話でしょう。
薬物治療以外でも有効な治療はないかということで理学療法的手法も模索されています。
昨年、厚労省に先駆的医療機器に指定された超音波治療で(LIPUS)というものがあります。
低出力パルス超音波で微小な血管の障害を改善するという仮説なのですが、何しろ薬でもなく非侵襲的治療法なので副作用がないという利点があります。
これも72週で悪化の下り坂がゆっくりとなったというデータがあるのですが統計的な有意差がでていないということ、大規模データもまだということで次の段階の治験結果が待たれるところです。
しかし、前述したとおり鍼灸治療では同様のアプローチがかなり昔から行われています。
慢性頭痛や脳疾患の後遺症、パーキンソン症状の改善を期待して頭皮に刺鍼して低周波(1~20Hz)を流すという治療法です。
当院では上記の患者さんの多くに頭部パルス治療(もしくは頭部刺鍼のみ)を使いますが、自律神経症状やうつ症状を訴える患者さんにも効果があります。
認知症は症状が出現する20年位前から脳自体は変化が始まっているとされています。
定期的な鍼灸治療で下り坂の角度を少しでも緩めることができればと考えています。
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
- ふりがな
- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
- 営業時間
-
月、火、水、金、土曜日 9:00~18:00
日曜日 午前のみ
祝祭日 午後のみ(12:00~18:00)
予約は1時間前までにお願いいたします - 定休日
-
木曜日
- 電話番号
- 03-3636-0050
- Webサイト
- https://s-thoughts.com/
- 問い合わせ
- 所在地
- 〒132-0035
江戸川区平井1丁目4−19 - アクセス
-
平井駅から京葉道路方向へ徒歩11分
小松川三丁目バス停からは徒歩3分(京葉道路から平井駅方向にバス通り右側を約150m) 歩行者専用横断歩道(信号)そば
☆日曜午後は船堀駅から徒歩5分(予約時にお問い合わせください)
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