■自社の強みは何ですか?

菅宮社長の仕事に対する熱意に惹かれ、信用組合から転職された営業担当(現社長)の北村様。その技術を未来につなぐため、日々奮闘されています。
特定の金属に対する印刷や特定の印刷工法のみを行っている同業者が多い中、弊社は一般的な金属に対する印刷は、ほとんど対応できます。
社長をはじめ、会社全体で「お客様のためにできることを増やしていく」という想いで動き続けることにより、様々な加工に対応できるようになりました。
培った加工技術を活かし、本来なら複数の加工会社を経由して完成させる製品を弊社で一括して受けています。また、製品の使用用途を鑑みた上で、より良い製品になるように発注者へ提案するなど、お客様に寄り添った対応をするように心がけています。その結果、アクリル樹脂製品への印刷や化粧箱の製作など新たなお仕事をいただき、弊社の事業をより拡げる機会をいただけました。現在は、屋外広告業者の登録をし、看板の制作から設置まで行うなど、お客様の要望にさらに応えられるよう、事業領域を増やし続けています。
それ以外では、同じ工場会(東小松川工場会)に所属する事業所の方々との連携も弊社の強みと考えております。横のつながりが強い中小企業同士、互いに協力しあえる環境を整備しているため、様々な苦境を乗り越えることができています。

江戸川区の産業展に掲載した広告。あらゆる金属印刷に対応しているため、官公庁から民間大手・中小企業、団体など幅広く仕事を受注している。
■新型コロナウイルス感染症による影響はありましたか?
中国をはじめ、海外で多く製造されているピンバッジや名札も弊社では取り扱っています。そのため、コロナの影響で海外に依頼ができない方々から、弊社に発注される案件が増えています。本来、最も影響を受ける業種のひとつでもある製造業ですが、そのおかげもあって2月~4月頃は、堅調な売り上げで推移し、補助金なども活用することなく上半期を乗り越えることができました。
■区内の企業と協力して足踏み式の消毒液スタンドを製作されたとお聞きしました。
元々は、お客様から「公共施設等の消毒液を使用する際に手で触るのが不安なので、こんな感じのものを作れないか?」という声をいただいたのがきっかけです。仕様や設計、各部の材質等を検討した後、弊社が所属する工場会の会員企業と協力して製作しました。
本体となるフレームの切断は市松鋼材株式会社、フレーム・部品の曲げ加工は株式会社土筆鋼業、各部の溶接は株式会社ヨコヤマ工業に行っていただき、組立・塗装は弊社が行いました。それぞれの得意分野を活かすことで、試作品製作から1か月程度で商品化することができました。
同じ地区内でそれぞれの会社との距離が近いということもありますが、仲間たちそれぞれがどの分野が得意かを事前に把握していたこと、そして強固なつながりがあったからこそ、この商品を世に生み出すことができました。
今回のコロナ禍も、同じ工場会の方々と協力し、「メイドイン江戸川」の足踏み式の消毒液スタンドを通して、新型コロナウイルス感染症の流行を抑えられるよう今後も尽力していきます。
趣味はお酒を嗜むこと。終業後は、従業員と「お酒を楽しむ会」を開いており、お酒を通じてコミュニケーションを積極的に取られているようです。