「次の大腸内視鏡はいつ」問題 その1
最終更新日:2024年07月13日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
40歳代、50歳代以上で悩ましい問題のひとつに「一度大腸内視鏡やったのだけど、次はいつやればいいのか」という問題です。
それに関して、大腸内視鏡の家族歴のない人が初回の大腸内視鏡が異常なし(ポリープが無し)だった場合のスクリーニング間隔について検討し、多くのガイドラインで推奨されている10年間隔から2回目を15年間隔に延長しても問題なさそうだと報告しています。(日経メディカル 5/31)
家族歴がない人の大腸がんスクリーニングの間隔は腺腫(いわゆるポリープ)ががんになるまで約10年を要するという推定に基づきますがこれを支持する質の高いエビデンスはありませんでした。
何故ならポリープを見つけてそれを放っておいてがんになるまで待つという実験はできません。
そこでどうやって調べたかというと大規模ながん登録を利用して大腸がんスクリーニング間隔を延長した場合のリスクの増え方を検討したのです。
1200万人のスウェーデン国民のうち大腸がんの家族歴がない約1163万人を母集団として45~69歳で初回の大腸検査を受けて結果が陰性だった人(=暴露群)約11万人(中央値59歳、女性59%)、大腸検査を受けていない人(=対照群)198万人を選び(中央値、男女比を同じに)10年後を追跡します。
10年以上追跡可能だったのは暴露群2.8万人(26%)、対象群56.3万人(28%)でした。
そのうち暴露群では追跡期間中に484人が大腸がんと診断され112人が大腸がんで死亡していました。検査を受けていない対象群では2.2万人が大腸がんになり5521人死亡していました。
これで15年後までの大腸がん診断と死亡の10年累積リスクを比較すると、15年後時点の10年間の標準化罹患比は0.72、標準化死亡率は0.55となります。
言い換えれば、暴露群の大腸がん診断リスクは-28%、死亡リスクは-45%と当然ですが有意に低くなるのがわかります。
10年後に2回目を行った場合は11年目~15年目までの5年間で発症率は0.29%、2回目をやらずに15年目を迎えた人では発症率0.53%。
つまり2回目を15年に延ばした場合早期発見できなくなるのは0.24%、2回目を20年後に延ばした場合に見逃すのは1.19%。
同様に、10年を15年に延ばした場合大腸がんでの死亡は1000人当たり1.4人増、20年に延ばした場合は1000人当たり3.6人増と予想されました。
この結果から著者らは大腸がんの家族歴がなく初回の内視鏡検査で異常がなかった人は10年から15年に延長できることが示唆されたとしているのです。
次回は、では大腸内視鏡検査でポリープがあった人の場合は次の検査は何年後にやればいいのでしょうかという話です。
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
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- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
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-
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