不幸と幸福は同じカードの裏表
最終更新日:2024年12月22日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
立ち上がる時、動き始めの腰痛を訴える75歳女性。近場の整形でのレントゲン撮影からの総合病院でMRI撮影により脊柱管狭窄症と診断されていました。
当初は月2回の来院でしたが突然半年近く間が空いて再来院したのでその間どうだったのか尋ねたところ話始めました。
自身はよろけて手をついた時に右手首を骨折し入院、その少し前にご主人も前立腺肥大症の手術をしていて大変だったとのことでした。
「今年はほんとに最悪の年でした」と嘆きます。「友達に話したら『厄除けしたほうがいいんじゃない』と言われた」とのこと。
いかにもお守り、占いやスピリチュアル系が好きな女性特有の発想だと感じました。
私が当事者だったら夫婦同時期の災難は当然大変だったでしょうが、折れたのが手首でラッキーと考えたでしょう。
実際、一昨年訪問治療でロードバイクで移動中に近道で通った荒川土手の下りで草葉の大きな置石が見えず(たぶん)大きな弧を描き、肩から落ちて鎖骨と肋骨3本を折りました。
しかし、動かない身体で痛みに耐えつつ病院のベッドで思ったのは「頭や頸椎じゃなくて良かった」ということでした。
ヘルメットを被ってはいましたが運が悪ければどんな後遺症が残っても不思議ではありませんでした。
もちろん怪我がなければハッピーですが、鎖骨と肋骨3本でラッキーだと思いました。
ですからこの患者さん夫婦も手首のプレート固定手術と前立腺肥大症の手術でラッキーなのです。
だから厄除けに行くどころかこの二人に起こったイベントをもっとひどい怪我や面倒な疾患ではなくて良かったねと、厄除けになったねと考えるべきですよと言いました。
でも手術後4か月経って「リハビリを週に二回行っているけど痛みが取れない」のだと「鍼灸で何とかならないか」と訴えます。
それには、今は腰や背中の調子を改善することを主において2か月後に予定されている抜釘(固定金具を抜く手術)が終わってから対応すると回答しました。
怪我をしたら治っても様々な不具合が残ることが多々あります。むしろそれは当たり前。それは年齢を重ねればその確率は高まるでしょう。
ご主人にしても術後、尿漏れがひどく尿取りパッドを着けて生活しているようです。でも、おしっこが出せればいいのです。この手術は細かい神経が絡んでいるので完璧に良くなるなどとは思わないほうがいいのです。
テレビや新聞で頻繁に広告がある(つまり広告費以上の収益が上がる)位、中高齢になればそれこそ男女誰でも尿漏れは当たり前にあるというのが現実でしょう。
先日は、そのご主人は10歳年上の85歳なのだそうですが、「今まで乗っていた自転車にあまり乗らなくなったので足腰がダメになると無理に自転車を勧めていたら転んで血を流して帰ってきたから怒ったのよ」と。
無茶苦茶です。土手の深い草むらをロードバイクで突っ切ろうとする私がとても言えた義理ではありませんがそれ以上に無謀です。
『そこは怒るんじゃなくて「頭や股関節じゃなくて良かったね、無理云ってゴメンなさいね」と抱きしめるところですよ』と言いました。
この出来事は誰も「厄除け対象」だとは思わないでしょう。やはり体力(筋力、平衡感覚、反射能力)の衰えたご主人に対する無理な提案が原因であり予想しうる結果です。ご主人が従順すぎなのは置いておいて。
何か物事が起きると偶然の出来事ということがありますがそう考えると偶然などということは無いと思ったほうがその時にうろたえないのかもしれません。
そう考えると全てとは言いませんが大体の多くの災難は避けることができる、そして生老病死の様に絶対に避けられないものは受容して自分が考える最善を尽くし今日という1日を生きる。
結局ここに帰着するのだと思います。
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
- ふりがな
- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
- 営業時間
-
月、火、水、金、土曜日 9:00~18:00
日曜日 午前のみ
祝祭日 午後のみ(12:00~18:00)
予約は1時間前までにお願いいたします - 定休日
-
木曜日
- 電話番号
- 03-3636-0050
- Webサイト
- https://s-thoughts.com/
- 問い合わせ
- 所在地
- 〒132-0035
江戸川区平井1丁目4−19 - アクセス
-
平井駅から京葉道路方向へ徒歩11分
小松川三丁目バス停からは徒歩3分(京葉道路から平井駅方向にバス通り右側を約150m) 歩行者専用横断歩道(信号)そば
☆日曜午後は船堀駅から徒歩5分(予約時にお問い合わせください)
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