透析患者の終末期
最終更新日:2025年06月20日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
朝のよくある光景でワンボックスカーが高齢者を乗せている風景は誰もが見ていると思います。
多くはデイサービスの送迎なのですが、それ以外にも透析患者を送迎している医療施設の車があります。
現在国内で透析を受けている人は35万人おり、透析クリニックは都市部では一つの駅に一つ存在すると言われる位で一般的には地味な存在でありながら一定数の患者が定期的に高額な血液透析(日本の全医療費の4%)を受けるため経営的には安定し利益率が高いことで知られています。
『透析を止(と)めた日』 堀川惠子著 講談社 は今までよくわからなかった血液透析患者の最期がどうなっているのかを介護をし、看てきた家族という立場から日記や当時の診療記録、看護記録を取り寄せて詳細にドキュメントしています。
そして当事者以外はよくわからなかった透析患者の終末期の疑問と問題点を取り上げています。
第一部は腎移植を挟んでその前後の血液透析の辛い看病の記録です。詳細ゆえに。尊敬する仕事の先輩であり愛する人が苦しみ弱っていき本当に最期の最後まで痛みと辛さで苦しんでいるのが読んでいて切なくなるのですが、都会の真ん中の最先端の医療で8年前に本当にあった現実でもあります。
これだけなら素敵な夫婦のやるせなく辛い別れと医療の問題提起なのかもしれませんが(これだけでも読み物としては充分の内容です)。
この本の残りの4割(第二部)はその後の7年間で当時辛い思いをした著者が透析に関する腎臓の学会に参加し問題意識を持つ医師を取材しその地元で苦痛の少ない在宅治療を送る様子は腎不全の患者さんたちにとっては大きな救い、心の安寧を感じさせる内容です。
正直なところ、鍼灸治療を四半世紀以上やっていても血液透析しつつ鍼灸治療をしていた患者さんは数人程度で、その患者さんが来院しなくなっても他の疾患で来なくなった患者さん同様に誰もが歳をとって弱るようにそれは自然の事なのだと思っていました。
御主人を著者と同じ多発性嚢胞腎からの腎不全で亡くしたという人も来院していたこともありました。
その患者さんの娘さんも同じ病気を発症し遺伝性の病気なので何ともしようがないのだと言う親の辛い気持ちを聞いた記憶もあります。
この程度の知識だったので命をつないでいる血液透析そのものが辛くて継続できなくなる透析の止め時の辛さというのは聞いたことがありませんでした。
著者は血液透析の辛さに苦しむ御主人を見ていられず看病中に透析患者の行き着く先を調べますがどこにもありませんでした。
街のきれいなクリニック、大学病院や基幹病院も新しい移植技術、先進医療なのですが医師の心ない発言や通りいっぺんの対応で心を痛めます。
医師側にも仕事そのものが忙しすぎたり、上司の指示だったり、透析患者には制度上緩和ケアが適用できないという問題等々があるのですが、詳しくは本書を読んでいただきたいと思います。
少なくとも第二部にはこれまでの(血液透析を)なんとか回せるだけ回してそのあとは・・・というような感じではありません。
患者さんの終末期のあり方の選択肢として弱った体にも負担の少ない自宅での腹膜透析(PD)の導入、移行が何人もの穏やかな終末期の例をもって提示、紹介されています。
患者さん一人一人に寄り添う人間として医療に携わるすべての人にもお勧めしたい本でもあると思います。
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
- ふりがな
- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
- 営業時間
-
平日、土、日祝日 9:00~18:00
予約は1時間前までにお願いいたします - 定休日
-
木曜日
- 電話番号
- 03-3636-0050
- Webサイト
- https://s-thoughts.com/
- 問い合わせ
- 所在地
- 〒132-0035
江戸川区平井1丁目4−19 - アクセス
-
平井駅から京葉道路方向へ徒歩11分
小松川三丁目バス停からは徒歩3分(京葉道路から平井駅方向にバス通り右側を約150m) 歩行者専用横断歩道(信号)そば
☆日曜午後は船堀駅から徒歩5分(予約時にお問い合わせください)








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