若さ、経験、どちらを選ぶ
最終更新日:2025年11月11日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
2023年に81歳で亡くなった上岡龍太郎が、当時何かのテレビで「若い頃に生まれ変わって戻れるとしても絶対に嫌だ、今のほうがいい」と言っていました。
2000年に58歳で芸能界を引退していますから25年以上前になりますが、その少し前あたりの年齢の発言だったということになります。
高齢の患者さんを多く治療していて感じるのは多くの患者さんは、複数の不具合を抱えながら日々を過ごしているという事です。
「若い頃は何ともなかったのにねぇ」と嘆く患者さんも少なくありません。体は必ず衰えていくわけですが衰えるばかりで何の楽しみも無いのかというと必ずしもそうではありません。
60歳前の上岡が言っていたのは見た目の若さや気力、体力は衰えていくがそれよりも積み重ねた知識、経験がそれが無かった若い時の苦しさ、辛さを精神的なゆとりとして上回るからだと理解しました。
私は彼がその発言をした歳を既に過ぎてしまいました。
南こうせつが『過去を振り返ると恥ずかしいことでいっぱいさ 長い眠りから覚めると生まれ変わっていた なんていうのがいいね』と歌っていたのを聴いて、いい歌詞だなぁと思っていました。(「愛する人へ」1977年、岡本おさみ作詞)
その時は本当の意味の恥ずかしさを感じるほど大人でもなく解りませんでした。しかしそこから40年以上の時を経てみると、若さゆえの言動を思い起こしこの歌詞がまた理解できるのです。
この歌詞の意味もよく分かりますがやはり私も戻れるとしても、当時の若さゆえの思考、行動の恥ずかしさを半ば懐かしく思い出しはしてもやはりあの頃に戻りたいとは思えないのです。
女性の言う若い頃に戻りたいというのはいわゆる肉体的なことだと思います。
繰り返しになりますが上岡の言うのはもし肉体が若かったとしても、あの知識も経験も浅いゆえに悩みも多く、また理不尽なことも多く苦しかった若い頃には、という意味だと思います。
経験や知識が自分の身になるには時間がかかります。効率至上主義の世の中でコスパ、タイパなどと呼ばれ、手っ取り早く結果を出したい、この辛いのを早く楽にしたい「要するにどうすればいいの?」と結論を求める方には東洋医学的アプローチはまどろっこしく、なじめないものかもしれません。
しかし、そこをゆっくりじっくり経過させる考え方が古典の思考です。身体全体の使い方を軌道修正するような治療方法ですから時間がかかるのです。
「要するに」と考えない解決法こそがついついその結論だけを、すぐ近道を求めてしまう拙速で前のめりな思考法、治療法に余白を与え脱力を促しているのです。
過去を振り返りたくない、戻りたくないと思えるということは現在はそれだけの経験、思いを経て成長したもしくは当時よりいい状況、環境にあると認識しているということでもあります。
それは心の痛みや辛さを受け入れ受け流してたどり着いた現在が今までの集大成であり納得しているという事でもあります。
外見的にはしわが増えたりたるんだりそれこそあちこちに不具合で出て来てそれだけを見ると何もいいことが無いように感じられるかもしれません。
しかし内面においてはそれを補って余りあるほど様々な経験、思考を通して人間として格段の成長をしてきたということでもあるのです。
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
- ふりがな
- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
- 営業時間
-
平日、土、日祝日 9:00~18:00
予約は1時間前までにお願いいたします - 定休日
-
木曜日
- 電話番号
- 03-3636-0050
- Webサイト
- https://s-thoughts.com/
- 問い合わせ
- 所在地
- 〒132-0035
江戸川区平井1丁目4−19 - アクセス
-
平井駅から京葉道路方向へ徒歩11分
小松川三丁目バス停からは徒歩3分(京葉道路から平井駅方向にバス通り右側を約150m) 歩行者専用横断歩道(信号)そば
☆日曜午後は船堀駅から徒歩5分(予約時にお問い合わせください)








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