日常のトラマドール
最終更新日:2026年01月13日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
日経メディカル電子版に総合診療医(谷口医師)の「トラマドールの依存性を考える」というコラム記事がありました(2025/12/17)。
一般名トラマドールはトラムセット(+アセトアミノフェン)、ワントラム、トラマールなどの商品名で知られていますが、個人的には2015年頃からよく使われだしたという印象です。
実は私も服用したことがあります。2020年に日帰りで鼠径ヘルニアの腹腔鏡手術をしたのですが全身麻酔から覚めていきなり飲んでくださいと出されたのがトラムセットともう一錠(は忘れてしまった)でした。
痛みの強い患者さんに盛んに処方されていたのがオピオイド系のトラムセットだったので「お、トラムセットか」と思った記憶があります。
お腹に数か所穴をあけた小一時間後には一人で歩いて帰りましたからトラムセット恐るべしと思ったわけです。
さて、高齢者の慢性の痛みにトラマドールはどうなのでしょうか。
訪問治療を依頼される腰痛、下肢痛の患者さんにしばしばトラマドールに加えミオガバリン(商品名タリージェ)やその他の痛み止め(NSAIDs)を加えて処方されていて何とも切なくなってしまいます。
訪問診療の先生はもちろんガイドライン通り、良かれと思って処方しているのは当然理解しているのですが、弱オピオイドのトラマドールを朝昼晩それを毎日服用して代謝している患者さんの体の負担はいかばかりかと考えてしまいます。
患者さんは医師に痛いんだと訴えますがそれを聞いた訪問医は痛み止めを出すしかありません。まだ痛いんだと言われればさらに強い薬を出すしかありません。
その行き着く先がトラムセット、サインバルタ等のオピオイドや抗うつ薬系の痛み止めだと思います。
しかし、これはもちろん痛みの元を治療するわけではなく、それを痛いと感じる脳の方へ働きかけているので服用を続けているうちに頭がぼーっとする時間が増えてきたり、効き目が落ちる耐性や、薬物依存が生じたりその他の副作用が出現したりします。
困るのはそれが歳のせいなのか薬のせいなのか痛みのせいなのか誰にも判断できない、しようとする人がいないのが辛いのです。
それにも増して厄介なのは薬をいくら真面目に服用しても「先の楽しみがない」ことなのではないでしょうか。
腰や下肢をはじめあちこちの痛みに対して私には鍼と灸しか出しものが無いのと同様に整形外科の手術以外の対応としてはリハビリと薬しか出しものが無いのです。
まして対象が在宅の高齢の患者さんの場合であれば、ほぼ薬物治療になり、そしてかなりの確率で同じ処方が長期間続けられます。
薬が痛みのコントロールに十分効果が発揮できていないのであれば、依存性のない鍼灸と依存性と副作用の強いオピオイドは体に与える影響が大きく違います。
高齢者の痛み止めにはやめ時が無いのです。医師もやめるモチベーションがなかなか働きません。
鍼灸治療を取り入れてから歩行困難だった膝くずれ(下肢に力が入らずカクンと膝が折れてしまう)が改善しトラムセット、タリージェをやめることができた例もあります。
強い薬を減らすことで当然ながら意識レベルも改善し食欲や日常の意欲も改善するという側面もあります。
手間と時間はかかるかもしれませんがまず鍼灸治療での鎮痛、自律神経の安定を含む体調改善効果を試してから、もしくはそれと同時に鎮痛薬多剤併用でも決して遅くはないと思うのですが。
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
- ふりがな
- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
- 営業時間
-
平日、土、日祝日 9:00~18:00
予約は1時間前までにお願いいたします - 定休日
-
木曜日
- 電話番号
- 03-3636-0050
- Webサイト
- https://s-thoughts.com/
- 問い合わせ
- 所在地
- 〒132-0035
江戸川区平井1丁目4−19 - アクセス
-
平井駅から京葉道路方向へ徒歩11分
小松川三丁目バス停からは徒歩3分(京葉道路から平井駅方向にバス通り右側を約150m) 歩行者専用横断歩道(信号)そば
☆日曜午後は船堀駅から徒歩5分(予約時にお問い合わせください)








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