今日の花を摘め
最終更新日:2026年08月17日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
前回、亡くなる直前までYouTubeでメッセージを送ってくれた山田五郎さんについて書きましたが、最後の配信のテーマは「メメント・モリ」でした。
本来なら講義に耐えられない容態だったのですが死期を悟った五郎さんが最後のメッセージとして無理をして収録したそうです。
現代人は医療の発達や核家族化もあってとかく死は不幸と捉えてそこから目をそらしたり忌み嫌う傾向があるのですが、逆にこんなに例外なく決まりきった結末も無い訳で。
最近ではより真剣に終わりに向かっている自分の将来、終末のことを考えること(エンディングノートなど)が違和感なく受け入れられるようになっています。
なにしろ、日本人に関して年間67万人しか生まれていないのに159万人もの人が亡くなっている現在(2025年)では、より他人事ではなくなっている感じもあるでしょう。
「メメントモリ」はラテン語ですが日本語にすると「死を想え」とか「死を忘れるな」ということで、自分がいずれ必ず死ぬことを意識しておけ、だからこそこの今を大切に生きなさいということです。
ということで最後の講義ではヴァニタス(画)を採り上げました。「ヴァニタス」もラテン語で「空虚」「はかなさ」を意味します。
この考え、画が流行したのは17世紀のオランダでペストの流行で多くの市民が亡くなった暗い時代を背景にドクロなどを描いた静物画のジャンルです。
あまり表舞台に出てくることありませんが、はかなさのモチーフとして頭蓋骨の他に砂時計、金貨、消えたろうそく、グラス(割れ物)、虫食いや枯れかけの花などが描かれる何枚もの静物画を五郎さんは説明してくれました。
同じようなコンセプトで日本画でも美しい女性が老いて亡くなって骨になるという水墨画のような絵も紹介されていました。
「メメント・モリの対句であるカルペ・ディエム、今日の花を摘めだよ」「今摘まなきゃ明日は無理だ、これ明日できないもん…」(明日にはもう話す体力はないだろう)
五郎さんがコレクションしていたドクロ(の置物など)にしても、「縁起が悪いばかりじゃない」と言い、実際のところは若い頃の欧州留学中から様々な絵画を見るなかで冷静に本質を捉えていたのかもしれません。
苦しい呼吸で「人間何より大事なのは健康だよ」「世の中お金じゃねえよってことを学んでいただけたら嬉しいなと思います」と言いチャンネル視聴者への感謝とともに終わりました。
このチャンネルでは2か月ほど前に「遺言」として配信された、親友みうらじゅんの仏像画や自分の人生の思い出のピースを描き込んだ「マイ走馬灯」として描いた絵を題材とした対談もお互いそれぞれに死を身近に感じているだけにとても趣が深いものがありました。
「なぜ人は食堂を出ていくようにさらりと人生を終わらせることができないのか」とこの世の去り際での人間の生への執着を皮肉を込めたのはドイツの作家エーリッヒ・ケストナーですが、日頃から必ず終わりがあることを意識することによってこの生がかけがえのないものだと感じられまた取り乱すこともないのかもしれません。
ありがとうと言えること、言える相手がいることも当たり前ではありません。朝、目が覚めることも当たり前ではないのです。
今日の花を摘め この与えられた生、戻る事の出来ない貴重な時間を無駄にするなという教えなのだと思います。
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
- ふりがな
- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
- 営業時間
-
平日、土、日祝日 9:00~18:00
予約は1時間前までにお願いいたします - 定休日
-
木曜日
- 電話番号
- 03-3636-0050
- Webサイト
- https://s-thoughts.com/
- 問い合わせ
- 所在地
- 〒132-0035
江戸川区平井1丁目4−19 - アクセス
-
平井駅から京葉道路方向へ徒歩11分
小松川三丁目バス停からは徒歩3分(京葉道路から平井駅方向にバス通り右側を約150m) 歩行者専用横断歩道(信号)そば
☆日曜午後は船堀駅から徒歩5分(予約時にお問い合わせください)








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