「田井塾」:江戸川のほとりにて-祈りの心(51-2)
最終更新日:2024年10月20日
科学啓蒙作家の塾「田井塾」
(北小岩3丁目)
*****「田井塾」:江戸川のほとりにて-「祈りの心」(51-2)-*****
・・・・・ 序 奏 ・・・・・
●「アラベスク第1番」●
・・・ドビュッシー・・・
●江戸川のほとりにて-詳説「時空間論」(51-2)-●
51:状態空間(2)-
<大切な用語>
状態空間、対象、接続係数、座標系、複素行列、ベクトル、時空間、点、座標、状態ベクトル、変換、時空間変換、部分群、表示、幾何学的対象、変換法則、テンソル、テンソル密度、非縮退行列、座標変換群、行列群、変換群、写像.
「要 約」
状態空間における対象の状態は、接続係数が座標系で正確に明らかである場合、理想的な記述の範囲で、点としてではなく、接続係数の値の領域を使って記述出来る。実は、時空間における座標が別の座標に移行することによって、状態ベクトルの変換が誘導されているのである。また、それぞれの許容される時空間変換の部分群によって、状態空間中に固有の表示が誘導されている。しかも、この許容される変換の範囲で座標の選択に関係なく考察される状態空間中での組{座標系,状態ベクトルの値}に対してある表示が、つまり、状態空間中の一定の部分空間を制限する条件に従って構築された状態ベクトルの行列群が対応している。
ここで、「表示」という用語をもう少し詳しく説明したい。なぜなら、これが実在世界の対象を図式的に分類するための重要な土台を与えるからである。確認として、下記本文訳中のΨの定義式(1)をもう一度簡単に振り返ると、この式から明らかなように、時空間の観点からするとこの幾何学的対象は複雑な交換法則を持ち、しかも、テンソルやテンソル密度になっていない。しかし、状態空間では時空間の2つの任意の座標系に2つの異なった行列、つまり、2つの状態ベクトルΨとΨ’をつねに対応出来る。
これら2つの状態ベクトルの間にはΨ’=R・Ψの関係がある。なお、Rは非縮退行列で、状態空間の中で変換される。また、その他の組{座標系,状態ベクトル}に対してもΨ”=R’・Ψ=R’・R・Ψ=R”・Ψなどの関係が成り立っている。
ところで、時空間における座標変換が状態空間中に誘導する変換によって、座標変換群と結び付いた群が形成される。これは行列群で、初期座標変換群の表示と呼ばれている。同様に、これらの変換で結ばれている状態ベクトル自体も行列群であり、また時空間中で作用する変換群の表示でもある。
ただし、この変換群は状態空間で誘導された変換群Rと少し違った方法で組織化されている。この表示ではこれを構成する要素は群同士を互いに掛けることによって与えられるのではなく、この総体にとって外部の行列と群Rの行列との積で与えられる。行列Rも状態空間に属しているので、したがって、時空間における座標変換群の表示として互いに結び付いた2つの組が状態空間中で発生することになる。
まず、第1の表示の組であるが、これは状態空間における変換で、行列Rの値は座標変換にのみ依存し、Ψの値には依存していない。表示は状態空間における行列に座標変換群を写像することによって誘導される。ただし、これらの写像が互いに一意的であったり、単一的であったりする必要がないことに注意されたい。
「本文訳」
状態空間における対象の状態は、接続係数が座標系で正確に明らかである場合、理想的な記述の範囲で、点(複素行列で与えられたベクトル)としてではなく、接続係数の値の領域を使って記述出来ます。実は、時空間の点における座標が別の座標に移行することによって、状態ベクトルの変換が誘導されているのです。それぞれの許容される時空間変換の部分群によって、状態空間中に固有の表示が誘導されています(1つだけではありません)。許容される変換の範囲で座標の選択に関係なく考察されている状態空間中での組{座標系,状態ベクトルの値}に対してはある表示が、つまり、状態空間中で(一般に、一貫性のない)一定の部分空間に対して制限となる条件に従っている(状態ベクトル)の行列群が対応しています。
ここで、「表示」という用語をもう少し詳しく説明しましょう。というのは、これが実在世界の対象を図式的に分類するための重要な土台を与えるからです。確認として、「対象の状態の発展(49-3)」で導いたΨの定義式をもう一度ここに記述しましょう。すると、
Ψ(s)=Texp[-∫<s>Γ<i>[jk](s’)(dx<j>[1]/ds’)(s’)ds’].・・・(1)
この定義式から明らかなように、時空間の観点からするとこの幾何学的対象は複雑な変換法則を持ち、しかも、テンソルとかテンソル密度になっていません。しかし、状態空間では時空間の2つの任意の座標系に2つの一般に異なった行列、2つの状態ベクトルΨとΨ’をつねに対応させられるのです。
これら2つの状態ベクトルの間にはΨ’=R・Ψの関係があります。なお、Rは非縮退行列で、状態空間の中で変換されます。また、その他の組{座標系,状態ベクトル}に対しても次のような関係式、つまり、Ψ”=R’・Ψ’=R’・R・Ψ=R”・Ψなどが成り立っています。
時空間における座標変換が状態空間中に誘導する変換によって、座標変換群と結び付いた群が形成されます。これは行列群で、初期座標変換群の表示と呼ばれています。同様に、これらの変換で結ばれている状態ベクトル自体も行列群であり、また時空間中で作用する変換群の表示でもあります。
しかし、この変換群は状態空間で誘導された変換群Rと少し違った方法で組織化されています。この表示ではこれを構成する要素は群同士を互いに掛けることによって与えられるのではなく、この総体にとって外部の行列と群Rの行列との積によって与えられます。行列Rも状態空間に属しています。したがって、時空間における座標変換群の表示として互いに結び付いた2つの組が状態空間の中で発生することになります。
まず、第1の表示の組ですが、これは状態空間における変換です。行列Rの値は座標変換にのみ依存し、Ψの値には依存していません。表示は状態空間における行列に座標変換群を写像することによって誘導されます。ここで、これらの写像が互いに一意的であったり単一的であったりする必要がないことに注意してください。
・・・・・●●●●●今日も1日感謝の心で●●●●●・・・・・
・・・・・ 序 奏 ・・・・・
●「アラベスク第1番」●
・・・ドビュッシー・・・
●江戸川のほとりにて-詳説「時空間論」(51-2)-●
51:状態空間(2)-
<大切な用語>
状態空間、対象、接続係数、座標系、複素行列、ベクトル、時空間、点、座標、状態ベクトル、変換、時空間変換、部分群、表示、幾何学的対象、変換法則、テンソル、テンソル密度、非縮退行列、座標変換群、行列群、変換群、写像.
「要 約」
状態空間における対象の状態は、接続係数が座標系で正確に明らかである場合、理想的な記述の範囲で、点としてではなく、接続係数の値の領域を使って記述出来る。実は、時空間における座標が別の座標に移行することによって、状態ベクトルの変換が誘導されているのである。また、それぞれの許容される時空間変換の部分群によって、状態空間中に固有の表示が誘導されている。しかも、この許容される変換の範囲で座標の選択に関係なく考察される状態空間中での組{座標系,状態ベクトルの値}に対してある表示が、つまり、状態空間中の一定の部分空間を制限する条件に従って構築された状態ベクトルの行列群が対応している。
ここで、「表示」という用語をもう少し詳しく説明したい。なぜなら、これが実在世界の対象を図式的に分類するための重要な土台を与えるからである。確認として、下記本文訳中のΨの定義式(1)をもう一度簡単に振り返ると、この式から明らかなように、時空間の観点からするとこの幾何学的対象は複雑な交換法則を持ち、しかも、テンソルやテンソル密度になっていない。しかし、状態空間では時空間の2つの任意の座標系に2つの異なった行列、つまり、2つの状態ベクトルΨとΨ’をつねに対応出来る。
これら2つの状態ベクトルの間にはΨ’=R・Ψの関係がある。なお、Rは非縮退行列で、状態空間の中で変換される。また、その他の組{座標系,状態ベクトル}に対してもΨ”=R’・Ψ=R’・R・Ψ=R”・Ψなどの関係が成り立っている。
ところで、時空間における座標変換が状態空間中に誘導する変換によって、座標変換群と結び付いた群が形成される。これは行列群で、初期座標変換群の表示と呼ばれている。同様に、これらの変換で結ばれている状態ベクトル自体も行列群であり、また時空間中で作用する変換群の表示でもある。
ただし、この変換群は状態空間で誘導された変換群Rと少し違った方法で組織化されている。この表示ではこれを構成する要素は群同士を互いに掛けることによって与えられるのではなく、この総体にとって外部の行列と群Rの行列との積で与えられる。行列Rも状態空間に属しているので、したがって、時空間における座標変換群の表示として互いに結び付いた2つの組が状態空間中で発生することになる。
まず、第1の表示の組であるが、これは状態空間における変換で、行列Rの値は座標変換にのみ依存し、Ψの値には依存していない。表示は状態空間における行列に座標変換群を写像することによって誘導される。ただし、これらの写像が互いに一意的であったり、単一的であったりする必要がないことに注意されたい。
「本文訳」
状態空間における対象の状態は、接続係数が座標系で正確に明らかである場合、理想的な記述の範囲で、点(複素行列で与えられたベクトル)としてではなく、接続係数の値の領域を使って記述出来ます。実は、時空間の点における座標が別の座標に移行することによって、状態ベクトルの変換が誘導されているのです。それぞれの許容される時空間変換の部分群によって、状態空間中に固有の表示が誘導されています(1つだけではありません)。許容される変換の範囲で座標の選択に関係なく考察されている状態空間中での組{座標系,状態ベクトルの値}に対してはある表示が、つまり、状態空間中で(一般に、一貫性のない)一定の部分空間に対して制限となる条件に従っている(状態ベクトル)の行列群が対応しています。
ここで、「表示」という用語をもう少し詳しく説明しましょう。というのは、これが実在世界の対象を図式的に分類するための重要な土台を与えるからです。確認として、「対象の状態の発展(49-3)」で導いたΨの定義式をもう一度ここに記述しましょう。すると、
Ψ(s)=Texp[-∫<s>Γ<i>[jk](s’)(dx<j>[1]/ds’)(s’)ds’].・・・(1)
この定義式から明らかなように、時空間の観点からするとこの幾何学的対象は複雑な変換法則を持ち、しかも、テンソルとかテンソル密度になっていません。しかし、状態空間では時空間の2つの任意の座標系に2つの一般に異なった行列、2つの状態ベクトルΨとΨ’をつねに対応させられるのです。
これら2つの状態ベクトルの間にはΨ’=R・Ψの関係があります。なお、Rは非縮退行列で、状態空間の中で変換されます。また、その他の組{座標系,状態ベクトル}に対しても次のような関係式、つまり、Ψ”=R’・Ψ’=R’・R・Ψ=R”・Ψなどが成り立っています。
時空間における座標変換が状態空間中に誘導する変換によって、座標変換群と結び付いた群が形成されます。これは行列群で、初期座標変換群の表示と呼ばれています。同様に、これらの変換で結ばれている状態ベクトル自体も行列群であり、また時空間中で作用する変換群の表示でもあります。
しかし、この変換群は状態空間で誘導された変換群Rと少し違った方法で組織化されています。この表示ではこれを構成する要素は群同士を互いに掛けることによって与えられるのではなく、この総体にとって外部の行列と群Rの行列との積によって与えられます。行列Rも状態空間に属しています。したがって、時空間における座標変換群の表示として互いに結び付いた2つの組が状態空間の中で発生することになります。
まず、第1の表示の組ですが、これは状態空間における変換です。行列Rの値は座標変換にのみ依存し、Ψの値には依存していません。表示は状態空間における行列に座標変換群を写像することによって誘導されます。ここで、これらの写像が互いに一意的であったり単一的であったりする必要がないことに注意してください。
・・・・・●●●●●今日も1日感謝の心で●●●●●・・・・・
基本情報
- 事業所名
- 科学啓蒙作家の塾「田井塾」
- ふりがな
- かがくけいもうさっかのじゅく・たいじゅく・
- 代表者名
- 田井正博
- ふりがな
- たいまさひろ
- 営業時間
- 14:00~21:30
- 定休日
- 日曜日
- 電話番号
- 03-3671-1002
- Webサイト
- http://inter-tai.com/
- 問い合わせ
- 所在地
- 〒133-0051
江戸川区北小岩3丁目25-19 - アクセス
- 京成江戸川駅前通りを蔵前橋通りに向かって徒歩1分
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