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科学啓蒙作家の塾「田井塾」

「田井塾」心の泉:彼方に像を求めて(3)2017年07月17日

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 この世に存する限り、人は人としてプロである。人は勉強を手段に己の心に「泉」を見出し、いつしかそこに「美」が映えるを知る。これをして彼方に「像」を予感し、それを求めて今を生きる。-田井-

・・・・・ 序奏 ・・・・・
●-C.Danvers,C.Sigman-・・・「TILL」(「愛の誓い」)

☆森山記念病院の脳神経外科専門医白水秀樹医師による脳出血手術をいかなる後遺症もなく受けられたことを「奇跡」と思い感謝し、この気持ちを抱きつつ、跪き、天を仰げば、神の懐に抱かれているような安堵感が心の奥深くから滲み出て、真砂に染み入る水さながらに体全体に染み渡って行きます(なお、「普遍性」の立場からここではそれぞれの方が心に抱く「神」が神です)。
 この至福な心を体感した幸運な人間として、「奇跡」の本質を物理学的な観点からここで考えてまいります。前回に続きこのページも「ビジネスマッチング」の派生的モデルとなれますように。もちろん、助言者である白戸由香里指導員の名誉を汚すことなく、文章を書き進めますことをここに誓います。(2017.1.16記)

Sさん・・・田井さんは、どのようなお仕事をしていらっしゃるのですか。
私  ・・・ご近所のお子さんたちの勉強を見させていただく仕事をベースに、「時間」と「空間」を物理学的に考える仕事をしています。今から12年ほど前に15年掛けて書き上げた『時間論』を発表し、それから『空間論』を書き始めたのですが、12年経った今もまだ書き続けています。その結果なのでしょうか、脳出血を起こし、こうしてこちらの病院にお世話になっています。
Sさん・・・そうなのですね。せっかくですから、私に理解できるお話を何かしてくださるかしら。

☆「彼方に像を求めて(2)」の発展的考察として☆

 私たちは今地球上で生きています。もちろん、この「思考」は私たちの「存在」の二次的現象ですが、しかし、これがあればこそ、ここに本当に「存在」していると思います。さらに、私たちのそれぞれが「私」としてここに「存在」していると思うと、これが不可思議に神秘的で、必然として、神の存在を意識し、「奇跡だ」とつぶやいているのです。
 この「奇跡」がどれほど奥深いものなのか、これをあなた様に物理学的な観点からお話したいと思いますが、その前に、私たちが存在している地球の運動を具体的にイメージしていただくために必要な数値的材料を用意することから始めましょう。
 さて、光は太陽から地球に約8分かかって届いています。これに60を掛けて秒に直すと480秒となります。また、光は1秒間に30万km進みますから、したがって、これに480を掛けることによって、地球と太陽との間の距離が約1億4400万kmであることが分かります。簡単にこれを太陽の周りの地球の円(公転)軌道の半径とします。
 ここで与えられた半径を2倍し、3.14を掛けましょう。これによって何が与えられるでしょう。地球の円軌道の長さです。この計算から、それが9億432万kmであることが分かります。
 それでは次に移ります。言うまでもありませんが、地球はこの軌道を1年掛かって一周しています。1年を365日とし、これに24を掛けて1年を時間に直すと8760時間となります。つまり、地球はこれだけの時間で軌道を一周しているわけです。
 ここで、先に求めた円軌道の長さをこの8760時間で割ってみましょう。すると、10万323という数値が得られます。それではさっそくこの数値を使って具体的にお話をしてまいりましょう。
 まず、この10万323ですが、この値はいったい何を意味しているでしょうか。そうです、地球が円軌道上を進む時の速さです。計算によって、それが時速10万323kmであることが分かったわけです。実は、この数の中の323kmは10万kmに比べると無視できる値ですので切り捨ててもいいのですが、ここではこれを敢えて残しました。なぜでしょう。それは現在新幹線が出せる最高速度にほぼ匹敵する値だからです。つまり、地球はそれほどのスピードで公転しているわけです。
 ここでこの新幹線が発車し始めた時と到着駅に近付きつつある時に、乗車している私たちの体にどのような力が加わっているかちょっと考えてみましょう。簡単に新幹線の中で立っているものとします。経験的にお分かりのように、発車して加速し始めると私たちの体は進行方向と反対の方向に倒れるように力を受け、また停車駅に近付いて減速し始めると今度は反対に進行方向に前のめりになるように力を受けます。
 それでは時速10万323kmのスピードで疾走している地球の場合はどうでしょう。私たちはこれまで地球の運動によって、それこそ、前のめりになったり、のけぞったりするような力を受けたことがあるでしょうか。また、極端な言い方ですが、過去に、万が一にでも地球が軌道上で停止するほどの力を外部から受けたことがあるでしょうか。もちろん、ありません。もしあったとすると、その時、地上にあるものすべてが時速10万323kmの速度で宇宙空間に放り出され、また地球そのものも太陽の中心に向かって落下し始め、結果として、太陽系の中に地球が存在していないからです。
 とすると、地球は外部からいかなる力も受けていないのでしょうか。いいえ。受けています。太陽からの「重力」(「引力」)がそれです。それなら、太陽が地球をこの力で引っ張っているのに、どうして太陽に向かって落下して行かないのでしょう。それは地球の軌道上の速度である時速10万323kmによって地球に「遠心力」が発生し、これが重力と釣り合っているからです。
 今新幹線が大平原に敷かれた真っ直ぐなレールの上を時速323kmの「一定の速度」で疾走しているとしましょう。この時、日常的に経験するように、車内は完全に「静止状態」になっています。そして、実はここです。地球に作用するこの「遠心力」と「重力」が互いに打ち消し合って合力が「見掛け上」ゼロになって、地球に外力が作用していないのと同じ状態になっているため、地球は新幹線のようにまるで宇宙空間を「等速直線運動」しているかのように円軌道上を疾走しているのです。
 繰り返しになりますが、「重力」の作用で地球は軌道上を「円運動」しながら「等速直線運動」しています。実は、地球がこうした一見矛盾した運動状態にあればこそ、私たちは地球上で暮らすことが出来ているのです(なお、地球は光の速度の0.0093%の速度ですから、日常生活においては相対論的な効果はほとんどなく、ですから、この状態はまだガリレオとニュートンの古典力学の世界の現象です)。
 このように、地球の現象を科学的に理解すればするほど、地球が気高く美しい「泉」であるように思われ、しかも、ここに私たちが「私」として存在していると思うと、私がここに存在すること自体が「奇跡」に思え、畢竟(ひっきょう)、この時、神の存在を意識し、これを崇高な言葉として心に響かせているのです。

 少し夢中になり過ぎましたが、私たちはこの病院を「泉」とし、このほとりでお話することが出来ました。このような感動的な偶然をいただき、感謝しています。ありがとうございました。
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