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「田井塾」心の泉:彼方に像を求めて(5)2017年08月15日

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 この世に存する限り、人は人としてプロである。人は勉強を手段に己の心に「泉」を見出し、いつしかそこに「美」が映えるを知る。これをして彼方に「像」を予感し、それを求めて今を生きる。-田井-

・・・・・ 序奏 ・・・・・

●C.Danvers-C.Sigman-・・・「TILL(愛の誓い)」

☆「彼方に像を求めて(3)」で太陽が地球を引っ張る「重力(引力)」と地球が太陽の周りの円軌道上を時速約10万kmの速度で公転運動することによって発生する「遠心力」とが打ち消し合い、このおかげで、地球上が「慣性の法則」によって「静止状態」となり、だから私たちはこうして生活することが出来ていることを知りました。
 それにしても、地球の公転軌道がどうしてほぼ「円」になっているのでしょう。この点をここで考えてみたいと思います。なお、以下の文章をこのページにお出でくださる皆さまに捧げます。これを介して「ビジネスマッチング」の土台が互いに精神的に築けますように。(2017.5.28記)

・・・・・・・・・・「不可能な状態の中に見出される可能性としての『泉』」・・・・・・・・・・

 私たちが地球上で生活する上でぜひ知っておかねばならない科学用語として「太陽定数」があります。これによって私たちは太陽に正対する地表(正確には大気圏外)の1㎠の面積に1分間に約1.96カロリーのエネルギーが太陽から達していることが分かります。この値は太陽の活動によほどの変化がない限りまず一定です。
 ところで、「彼方に像を求めて(3)」で太陽から地球までの距離(r)が約1億4400万kmであることが分かりました(正確には1億5000万kmですが、ここではこのまま使います)。ここで、まず、太陽の重心を中心とし、この与えられた地球までの距離(r)を半径として透明な球を心に描いてみましょう。ただし、考察を単純化するため、月の存在は考慮せず、地球の重心と中心がつねに一致し、それがこの球の表面上にあるものとします。
 次に、半径がrである球の表面積(S)が公式4×3.14×r×rで与えられることを使って、実際に地球が通っている球の表面積を求めてみましょう(この式は大学生になるまでのお楽しみとして、ここではこのまま使います)。
 まず、r=1億4400万kmをr=144000000kmと書き直しましょう。これからrが1.44に10を8回掛けることによって得られる値であることが分かります。ただし、上に紹介した「太陽定数」で使っている距離の単位がcmですから、上のrの値に10を3回掛け、さらに10を2回掛け、rの値をcmの単位で表します。したがって、
 r=1.44×(10の13乗)cm.
 ここで、10の13乗は10を13回掛けることを意味していますので注意してください。それではいよいよ、ここで求めたrの値を表面積(S)の公式に代入してみましょう。すると、
 S=4×3.14×1.44×(10の13乗)×1.44×(10の13乗)
  =2.60×(10の27乗).
 なお、上の計算では小数は小数第2位まで表しました。また、(10の13乗)×(10の13乗)は10を13回掛け、さらに10を13回掛けることを意味していますから、10を26回掛けることになり、このことから、(10の26乗)となり、さいごに、26.04を2.604×10と書き直すことによって得られる10を一緒にすることによって、(10の27乗)となりました。
 ここで、上に得られたSの値に「太陽定数」を掛けてみましょう。すると、太陽から1分間に放出されている全エネルギー(Q)が求められます。
 Q=1.96×2.60×(10の27乗)
  =5.10×(10の27乗)カロリー.
 この値に関する考察は、次回以降で金星における「太陽定数」を考える際に行うことにし、ここでは、はじめに提起した問題「太陽から地球までの距離がなぜ一定なのか」を、これまでモデルとして使った「球」を基に具体的に考えてみましょう。
 今地球が半径rの球の面上の一点Aにあるものとします。ここで太陽の中心OとAを通るように球を切断しましょう。ただし、この時に得られる切断面上の任意の点は点Oを中心に互いに「点対称」の組をなし、したがって、面を真横から見ると、断面の境界線が正確に円になっています。この円状の境界線が地球の公転軌道です。
 実は、太陽の中心から放射線状に伸びている「重力線」はこの軌道上では地球の瞬間的な「速度(ベクトル)」とつねに垂直に交わっています。地球の速度が重力線に対して垂直であるということは地球のなす仕事がゼロであること、地球の力学的エネルギーがつねに一定に保たれていることを意味しています。つまり、外部から地球に超強力な力が作用しない限り、地球が公転軌道からそれることはなく、だから、太陽と地球との間の距離がつねにほぼ一定に保たれているのです。また、この場合、地球の速度方向と垂直な方向の成分がひじょうに大きくなるような外力が地球に作用していませんので、地球はいつも同一軌道平面上にあり、だから地球が太陽の周りを何周しても、つねに地点Aを通過するわけです。
 こうして、太陽から地球までの距離がほぼ一定に保たれ、地球上の南中時に1㎠当たり毎分約1.96カロリーのエネルギーが保障されればこそ、私たちはこの厳寒の宇宙空間の中で地球を「泉」として共有出来、またこの歓喜をも分かち合えているのです。
  
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