酒は百薬の長ではない その1
最終更新日:2024年02月20日
こんや鍼灸治療室
(平井1丁目)
前回の二回はニコチン依存症の怖さについて書きましたが今回はアルコールについて。
アルコールはニコチンと違って依存と非依存の境界がはっきりしていません。というか誰でも依存症になりうるし、依存症と言えなくてもほとんど毎日アルコールを欠かさないという人も多いのではないかと思います。
正確にはWHOが定めた定義というものがあります。
昔から晩酌という言葉がありますが、これも軽めの精神的依存と言えば依存なのかもしれません。
仕事終わりのビール、風呂あがりの一杯、外食時のお酒などアルコールは生活の一部として取り込まれているためにあまり違和感がありませんがそれ故要注意なのです。
確かにアルコールはニコチン以上に身体に悪いのかという観点では判断が難しいと言えます。
以前世界の長寿の地域を調査した研究に日本の沖縄(の女性)が入っていたことがあり、その中で考えられる理由の項目のひとつに「適量の酒を飲んでいる」というのもあったと記憶しています。
つまり女性同士が集まって酒を飲みコミュニケーション、人間関係の潤滑油→ストレスの解消になっていると考えられたのだと思います。
酒は百薬の長という言葉がある通りそういった側面でアルコールはかなり大目に見られている部分があるのですが、改めて述べるまでもなくデメリットはかなりのものなのです。
その辺は臨床で使われる薬物と同様で使用法や容量を誤ると人間関係、社会ルールはもちろん、命にかかわることになりかねません。
以前はアルコールは男性なら1日2ドリンク(純アルコール20g)までなどと言われていましたが最近の研究論文では「アルコールは飲まないに越したことはない」という結論になっています。(2018年 ランセット)
つまり精神安定、抗不安効果はあるようだけれどやっぱり体には悪いですよということです。
ということで、僕は晩酌を止めました。38年間飲んできましたが一人で飲むのは止めたということです。
身体に悪いと判断されたものならわざわざ仕事終わりにプシュッとやって、罰ゲームのように二重課税のお金をかけて、アルコールの力を借りなくても心の安定は保てるだろう、程度の考えです。
今さらですがアルコールにお金を使うと累積された金銭的負担も膨大なものになります。
痛風で膝から足首、拇趾が痛くてノンアルコールビールに替えたら酔わないので普段のビールよりたくさん飲めてしまい、却ってお金がかかると患者さんが言っていましたがこれは例外でしょう。
3年前まではよく、9%350mlのサッポロのチューハイ(アルコール25g=2.5ドリンク)を飲んでいましたが、先日「『ストロング系』サッポロ撤退か」というニュースがありました。(2/14)
「健康リスクが問題になっており販売を抑制する」「アサヒビールも同様の方針を明らかにしている」「業界内ではアサヒとサッポロにストロング系で人気商品は無く事実上の撤退ではないかとの見方も出ている」とのことです。
ニコチン依存、アルコール依存など薬物依存になる人は精神衛生上何らかの問題があることが多いのは周知の事実です。若い人なら尚更です。
そんな依存性の強いアルコールを甘さとフレーバーで口当たりをよくし、24時間、100円そこそこでどこでも気軽に便利に買うことのできる状態というのがテレビの広告の多さを含めて異常な国なのだと思います。
基本情報
- 事業所名
- こんや鍼灸治療室
- ふりがな
- こんや はりきゅう いん
- 代表者名
- 鍼灸師 近谷 “ハリオ” 良平
- ふりがな
- こんや りょうへい
- 営業時間
-
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日曜日 午前のみ
祝祭日 午後のみ(12:00~18:00)
予約は1時間前までにお願いいたします - 定休日
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木曜日
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