江戸川区ものづくりMAP
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サイドメニュ

都内最大級の亜鉛めっき専門工場
有限会社 朝日鍍金工場
服・OEM、染色・プリント加工、後加工までをワンストップで提供する
株式会社 黒沼染工場
金属の塑性加工技術を「チーム」の力で革新する
株式会社 児玉機械製作所
柔軟性・伸縮性・通気性をもつ驚きの布ヒーターの開発
株式会社 三機コンシス
数値で表現できない感性でプラモデルの金型を製作
株式会社 秋東精工
金属の歪との格闘が驚異のカーテンウォールを作りだす
株式会社 シラヤマ
小物から大物までヘラシボリの技を幅広い分野へ
高橋絞工業 株式会社
黒色被せガラスの成功をはじめ手作りガラスの魅力を提供
田島硝子 株式会社
コントロールバルブで未来を創造する
東工・バレックス 株式会社
BTA、ガンドリル、リチップ、切削オイルは深孔加工の真髄
東洋エンヂニアリング 株式会社
「板金加工」の原点を守り、新たな殻を破る技術力
株式会社 長島製作所
蓄積した経験と、アイデアで短期間での金属加工製品化に挑む
株式会社 西川精機製作所
研究開発が命!サンドブラスト一筋
株式会社 不二製作所
フィギュアから医療補助用品まで多岐にわたる製品
株式会社 松田モデル
輝かしい実績が物語る陸・海・空に及ぶ技術
松本産業 株式会社
伝統的な染色方法で風合いを感じる製品を造り続ける
有限会社 村井染工場
東洋エンヂニアリング 株式会社

BTA、ガンドリル、リチップ、切削オイルは深孔加工の真髄

東洋エンヂニアリング 株式会社

 住所:〒132-0034 東京都江戸川区小松川3-2-1 コムテックビル102
 電話:03-3684-5337
  URL:http://toyo-eg.com/
 産業ナビリンク:http://edogawanavi.jp/shop/101691/

  • 深孔加工の真髄への飽くなき探求
  • リチップは同社の代名詞となった
  • ホーニングの分野へ広がる功名心

【事業内容】 深孔加工の真髄への飽くなき探求

 同社は、金属機械加工業の中で特に深孔加工業を専業とし、BTA(Boring and Trepanning Association)と呼ばれる加工方式を用いて、高圧で大量の切削オイルで切粉を排出し、冷却しながら、深孔加工を行っている。深穴加工に関しての技術の蓄積から、この加工で使用するガンドリルの製作、ガンドリルのチップの交換、そして切削時に使用する切削オイルの開発、製造に至っている。

【会社の強み】 リチップは同社の代名詞となった

BTA

BTA方式:切削油を穴内面とボーリングバー(中空パイプ)の隙間から圧力台を通して切削部に供給し、切粉をボーリングバーの中を通って排出するため、仕上げ面が従来のドリル加工より綺麗になる。

ガンドリル:小銃や猟銃などの銃身に穴をあけるために開発された特殊な機械であるガンドリルマシンに取り付け、高圧クーラントにて、切粉を排出しながら深孔加工を行うものである。刃切サイズは数えきれない。

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リチップ:使用済み・破損のガンドリルのチップ、超硬部分を新しいものに交換する技術を有する。この作業を「リチップ」と名付け、地球環境にやさしい取り組みを行っている。今では「リチップ」という言葉は同社のためにあるといっても過言ではない。ちなみにウェブで「リチップ」を検索すると真っ先に同社の名前が挙がる。

切削オイル:合金鋼(highニッケル55%、チタン36%)の切削加工を従来の3倍以上保つことができるオイルである。当然切れ刃の寿命も大幅アップする。

【今後の挑戦】 ホーニングの分野へ広がる功名心

 従来の技術をいかして、ホーニングの分野でも活躍できる下地を作りあげ、より幅広く活躍の場を求めている。今まで特に営業活動を実施していない同社にとって、お客様のほとんどが口コミである。同社の技術力と仕事に対する情熱が自然とお客様を呼んでいる。ホーニングにおいても高い技術を取得し武器とするもの時間の問題である。

【代表メッセージ】

代表取締役社長 吉川好一 氏

代表取締役社長 吉川好一 氏

―― 御社の事業はBTAを主軸としておりますが、この点の経緯をお聞かせください。

 私は、九州の大分で生まれました。親父は鉄鋼所を営んでおりました。高校を卒業したのち、高校の恩師から関東に機械関連でいい会社があり、働きながら大学を卒業させてもらえるという話を聞き、親父と恩師で私の意見も聞かずに決めていました。実は、すでに地元の大学への進学を決めていましたが、二人の押しもあって東京に出てきた次第です。その会社に勤めてで、BTAに出会いました。その後、オイルショックがあり、先行きが見えなくなってきました。たまたま日立関連の会社がBTAの機械を持っており、この機械を動かしてほしいという依頼がありました。そこでは特殊金属の穴あけをしてほしいとの要望でした。その時がBTAとの再度の出会いであり、ガンドリルとの新しい出会いでした。転職をして、その会社で19年勤続しました。その会社の外注に東洋エンヂニアリングという会社がありました。当時の社長、(小島氏、当時66歳)から再開発のため、今後事業を進めていく上では後継者がいなくては存続できないとのことで共同経営することになりました。そのままBTAの仕事を引き続き行うことができましたので、特に苦労話はありませんが、人生の岐路になった時だったと思います。その後、1994年(平成6年)8月に当社の社長に就任しました。

―― ガンドリルに関してお聞かせください。

 現在、ガンドリルの機械は8台稼働しています。細穴は最近になって始めましたが、この機械でやれることをすべてやっていこうという意識で実行し、経験を積んできました。阪神淡路大震災や、東日本大震災以降の業界の動きを考えて、大型製品の穴あけばかりでは行き詰る可能性があると思い、細穴に挑戦を始めました。今では医療分野の製品にも当社の深孔加工が生かされています。

―― 「リチップ」に関しては今や御社の代名詞的な存在になっているかと思いますが、他社が45日以上かかるのに御社が2、3日で仕上げることができるのはなぜですか?

 先ほど話しました、特殊合金の穴あけにはいろいろなノウハウが必要です。ガンドリルの形状や、切削オイルの成分等課題は山積みでした。当然試行錯誤の中、ガンドリルの刃の消耗をもっと抑えるには何かないか、チップ交換ができないかといろいろ情報を入手し、リチップをやる会社が設立するということでその会社からドリルを購入しようと決めました。ところが、その会社がなかなか立ち上げらないので内情を聞くと、人の手配ができず、立ち上げることができなくなったということでした。棚から牡丹餅ではありませんが、弊社がその権利を受けリチップの仕事を始めたわけです。既存のドリルの納期は、材料在庫があれば2週間、在庫がなければ45日以上かかるのが普通です。そんなことでは、受注した仕事の納期に間に合いません。弊社は十分なチップの在庫を持っておりますので、2、3日で仕上げることが可能になりました。

―― 切削オイルの開発についてお聞かせください。

 弊社と同じ機械を持っている会社からガンドリルを購入したいという依頼がありました。詳しく聞いてみると機械を購入した時から1種類の切削オイルしか使用していないことがわかりました。その時、「もっといい切削オイルを開発しろ」という天の声が聞こえました。そこでオイルメーカーさんと金型屋さんと3社共同で開発を始めました。苦労の結果「OTF-1」という名称の切削オイルを完成することができました。このオイルの利点は、第4石油類に属するため6,000Lまで使用でき、ミストが出ない、刃の寿命が延びる等の効果があります。一度このオイルを体験してみてください。驚くこと請け合いです。

―― 入社希望の若い人たちへのメッセージをお願いします。

 正直、会社としては、採用してみないと分からない点は多々あるかと思いますし、入れ替わりは早いですし、その人を見極めることも大変難しいです。ありきたりですが、やる気のある人で、一生懸命に仕事に取り組んでいる人、「ものづくり」に熱中でき、その楽しさを少しでも知っているそのような人材を望んでいます。自分にとって未知の世界のものであっても、興味がわいたら挑戦していく気持ちを忘れないでほしいです。BTAとは何か、ガンドリルとは何か、深穴あけとは何か、に興味を持ち知ろうと努力をすれば、活路を見出すことも可能です。そんな若い人たちと一緒に会社を作っていければと思っています。


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